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毎日次の一手 (2019.9.16)

毎日次の一手

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。勝勢に持ち込むことが目的でしたね。

 

正解は、▲6四桂です!

 

上部

銀取りを放置して桂を打つ手が正解でした!


解説

 

問題図は6五と7九の銀が両取りを掛けられており、先手は非常に忙しい場面を迎えている局面です。

 

上部

この両取りを同時に受けるなら、▲6八銀引という手が考えられます。これで後手の攻めに歯止めを掛けられれば話は旨いですね。

しかし、これには△8六香が強烈な勝負手で、先手が勝ち切るのは容易ではありません。(第1図)

 

上部

この手は△7九飛成▲同銀△8七香成▲同玉△8六金という詰み筋を狙っています。

先手は▲8六同歩△同歩▲8七歩と受けるのが一案ですが、△7五金と被せられると振りほどくのは困難ですね。(A図)

 

 

改めて、問題図に戻ります。

上記の失敗例から読み取れるように、先手は中途半端に受けに回ると、かえって後手の攻めを加速させてしまいます。

したがって、問題図では斬り合いを挑むほうが得策であり、その具体的な手段が▲6四桂なのです!(解答図)

 

上部

後手はもちろん、△7九飛成▲9七玉△8九竜と迫ってきます。このとき、先手玉は詰めろで後手玉には詰みがありません。

そうなると、先手敗勢を思わせますが、そこから▲5二角△5一玉▲8五角成と進めれば、先手は不利な体勢をひっくり返すことが出来るのです。(第2図)

 

上部

先手玉は8六に脱出路を作ったことで、自玉がすこぶる広くなりました。要するに、▲8五角成が詰めろ逃れの詰めろになるので、先手は▲6四桂というワンテンポ遅れた攻めでも間に合う仕組みになっているのです。

 

ここから△9九竜とされても▲9八桂で先手玉は安泰です。有効な攻めが無い以上、後手が△6二金と受けに回るのはやむを得ないですが、▲6三歩から攻めが続くので問題ありません。(第3図)

 

上部へ逃げ出す

△6一金と引いても▲5五桂がまた詰めろになります。先手は5二に歩が使えることが大きく、後手は詰めろの連続攻撃を断ち切ることが出来ません。

第3図は、自玉を心配することなく寄せに専念できる格好なので、先手勝勢と言えるでしょう。

 

 

問題図では、8五の歩を取って上部へ逃げ出せるようにすることが急所でした。ゆえに、▲6四桂が最適な一手になるという訳ですね。

 

 

毎日次の一手 (2019.9.16)

 

それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻防手」がテーマです。Let’s challenge!!

 

難易度
(3.0)

目的: 優位を維持する。

 

ヒント: 効率よく両取りを受けてください。

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!



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