毎日次の一手（2019.5.27）

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。

昨日の解答

それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。

解説

問題図は先手が駒得していますが、玉頭に掛けられたプレッシャーが強力なので安心は出来ない局面です。

こういった矢倉系統の将棋では、▲６一角と打つ手が常套の攻め筋ではあります。ただ、それには△８七銀▲７七玉△７八銀成▲同銀△３四角が手強い対応で、簡単ではありません。（第１図）

この△３四角が味の良い攻防手です。２三と４三の地点を同時に強化できたので、後手陣は一気に引き締まりました。

先手は（１）▲８三歩と打つと△６二飛で角の行き場が無いですし、（２）▲８八歩で受けに回るのも△８五桂が厄介です。（Ａ図）

第１図は、▲６一角と打った手があまり機能していないことや、玉型が弱体化したことから先手は形勢を損ねているのです。

改めて、問題図に戻ります。

このように、先手は△８七銀と打たれる手をまともに喫してしまうと芳しくありません。

したがって、問題図ではその攻め筋を緩和する手が求められており、それが▲８三歩なのです。（解答図）

（１）△同飛なら▲２一角が快心の一撃ですね。これは先手勝勢です。

（２）△８七銀と放り込んでくる手も見えますが、素直に▲同金△同歩成▲同玉△８三飛▲８六歩と対応して差し支えありません。この攻めでは８六の拠点が消えただけに終わっているので、先手が得をしています。（Ｂ図）

よって、後手は▲８三歩に対して△６二飛と辛抱することになりますが、飛車を８筋から逸らせたので先手玉は安全な状態になりました。急ぐ必要がないので、▲８二角で着実な攻めを見せておきましょう。（第２図）

何だか遠巻きな印象を受けるかもしれませんが、次に▲７一角成△４二飛▲５三金から飛車を狙う手を見せているので見た目よりも厳しい攻めなのです。

第２図は、

（１）駒得していること。
（２）飛車の働きに差があること。
（３）攻める手に困らないこと。

といった要素が大きく、先手が優勢と言えるでしょう。

相居飛車の将棋では、終盤で敵の飛車を狙う手が効果的な手段になるケースが多々あります。

相居飛車の終盤では、飛車を取りに行くのがセオリーのひとつ。

なぜなら、居飛車系統の囲いは概ね横からの攻めに弱いから。加えて、敵の主砲を奪うことで自玉を安全にする意味も兼ねている。

後手の一連の指し手を見ると、全て飛車を狙うことを目的にしていることが分かる。これが最短の寄せなのだ。 pic.twitter.com/YbPmowmyf9

— あらきっぺ (@burstlinker0828) 2019年5月23日

解答図の▲８三歩も、その例に漏れない一着でしたね。

毎日次の一手　（2019.5.27）

それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻防手」がテーマです。Let’s challenge!!

目的：　優位を維持する。

解答は明日に発表いたします。お楽しみに！