どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。
じっと竜をにじり寄る手が正解でした！
解説
問題図は、先手が角香交換で大きく駒得していますが、ご覧の通り後手玉は堅牢に守られているので、何を目標に指せばいいのか難しい局面を迎えています。
先手は▲４二歩の垂れ歩が間に合えば分かりやすいのですが、△４六桂▲５九金引△２九竜と指されると、次の△５八歩が痛烈なので芳しくありません。これは、流石にと金攻めが遅すぎます。（第１図）
このように、先手は△４六桂と打たれる攻め筋が嫌味なので、問題図では▲４七歩と受ける手は考えられます。次に▲１六角の両取りも見せているので、味の良い受けに感じますが、△４六歩が手強い一手です。（第２図）
これを（１）▲同歩は、△４七歩が後続手。▲１六角は打てますが、△４八歩成▲４九角△同とで、先手はと金の作られ損なので面白くありません。（Ａ図）
また、第２図では直ちに▲１六角を決行する手もありますが、△２九竜▲４三角成△４七歩成▲同金△５八金で、先手難局です。（第３図）
この手は次に△６九金▲同銀△５八金や、△６八金▲同玉△６七香成といった攻めを見据えており、見た目以上にうるさい攻撃です。
何と言っても後手の囲いが頑丈なので、先手は攻め合いを挑めないことが泣きどころですね。
改めて、問題図に戻ります。
上記の失敗例に共通していることは、４筋から後手に食い付かれていることです。
したがって、問題図では△４六桂や△４七歩といった攻めを牽制する手が求められており、それが▲４一竜なのです！（解答図）
これは次に▲１六角を狙っているので、後手は悠長な真似はできません。攻めるとなれば、やはり△４六桂になるのですが、▲５九金引△２九竜▲４七角が丁寧な応接です。（第４図）
（１）△１九竜は、今度こそ▲４三竜で銀が取れます。以下、△５八歩には▲同金△同桂成▲同角でノープロブレムです。（Ｂ図）
よって、後手は（２）△２七竜と引きますが、冷静に▲４八歩と受けておけば先手が良いでしょう。（第５図）
ここで△５八歩と打たれても、▲４九金で無風ですね。
後手は４筋から攻め込む手段を消されると、駒損していることや４三の銀が負担になっている弊害が顔を出すので、徐々に苦しさが増していきます。
以上の理由により、第５図は先手が有利と言えるでしょう。
問題図では、４筋の防御を固めておくことが急所でした。ゆえに、▲４一竜がそれを満たす一手になるという訳ですね。
毎日次の一手 （2019.1.27）
それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!
目的： 優位を維持する。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに！
