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毎日次の一手(2019.9.29)

毎日次の一手

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。勝勢に持ち込むことが目的でしたね。

 

焦点の歩

正解は、▲6六歩です!

 

焦点の歩

竜取りに歩を打つ手が正解でした!


解説

 

問題図は、後手玉を土俵際まで追い詰めていますが、ここから△4一玉→△3一玉→△3三桂といった要領で逃げ道を作られてしまうと、先手は敵玉を捕まえる手段が見えなくなってしまいます。

 

それを踏まえると、問題図から▲4二歩と打つのは一案です。△同金なら▲同金△同玉▲3四桂打で先手の寄せが決まりますね。

しかし、▲4二歩には△5二歩が手強い抵抗で、先手は寄せに手こずる羽目になります。(第1図)

 

焦点の歩

ここから▲6三桂△6一玉▲4一歩成△5三歩▲同桂成と進めれば、後手玉を受け無しに追い込むことは出来ます。

けれども、その局面は△4六香で銀を取られてしまうので、先手玉はトン死しているのです。(第2図)

 

(1)▲3九玉は、△4八金▲同金△同香成▲同玉△4五竜。

(2)▲4七歩は、△5八成銀▲同玉△7六角▲4八玉△6八竜▲3九玉△4八銀。(A図)

いずれも先手玉は即詰みに討ち取られています。

 

 

改めて、問題図に戻ります。

焦点の歩

このように、先手は猪突猛進に攻めの姿勢を見せると、反動で倒れてしまうことが分かります。

したがって、問題図では自玉の危険度を緩和する手が求められており、それが▲6六歩なのです!(解答図)

 

焦点の歩

ぱっと見は意図が掴みにくい焦点の歩ですが、後手はどのように対処しても条件が悪くなってしまうのです。

例えば△同竜と応じると8五の利きが外れるので▲8五角と出る手が生じます。これは先手の一手勝ちが期待できますね。(B図)

また、△同成銀では先手玉が安全になる(△5八成銀と入る攻め筋が消える)ので、▲4二歩と踏み込む手が成立します。

 

そうなると、後手は▲6六歩に対して△7五竜と逃げるのが妥当ですが、▲7六歩でもう一度、打診する手が卒のない利かし。△同竜と取らせてから待望の▲4二歩を決行しましょう。(第3図)

 

焦点の歩

後手は受けるとすれば△5二歩くらいですが、先程の変化と同じように▲6三桂△6一玉▲4一歩成△5三歩▲同桂成と畳み掛けて問題ありません。今度は△4六香と指されても▲4七歩で凌いでいます。(第4図)

 

後手の竜を7六に追いやっているので先手玉はトン死筋が消えています。つまり、△5八成銀は▲同玉で大丈夫ですし、△4七同香不成も▲同金で逃げ切っています。

第4図は先手玉が不詰めで、後手玉には必死が掛かっているので先手勝勢と言えるでしょう。

 

問題図では、後手の竜や成銀が良い位置にいたので、それらの駒を移動させることが急所でした。ゆえに、▲6六歩が最適な一手になるという訳ですね。

 

 

毎日次の一手 (2019.9.29)

 

それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻防手」がテーマです。Let’s challenge!!

 

難易度
(5.0)

目的: 優位を維持する。

 

ヒント: 後手の包囲網を突き破る手が必要です。

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!



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