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毎日次の一手(2019.9.8)

毎日次の一手

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。

 

正解は、▲8四歩です!

 

玉頭に歩を叩く手が正解でした!


解説

 

問題図は、駒割りが[角香⇔銀]の交換なので先手が優位に立っています。ただ、玉頭に嫌味が残っているので、それを改善する必要がある状況ではありますね。

 

平凡な手は▲9七角ですが、それは△8六銀があるので芳しくないでしょう。

玉の堅さを重視するなら▲8五同桂△同金▲7七銀打という指し方は一考の余地があります。しかし、△7二玉と引く手が手強く、これは簡単ではありません。(第1図)

 

玉頭

一見、▲6四角が味の良い一手のようですが、△8六歩▲同銀△同金▲同玉△8五歩で玉頭からガリガリ攻められる手がうるさく、先手は振りほどけません。(A図)

第1図は先手の主張であった「駒得」が薄れていることや、8五の金を自力で追い払うことが出来ないので先手は形勢を損ねているのです。

 

 

改めて、問題図に戻ります。

玉頭

上記の失敗例に言えることは、8六の角が負担になっていることです。先手はこの駒がお荷物になると、せっかくの駒得が活きません。

したがって、問題図では8六の角を効率よく捌く手が求められており、それが▲8四歩なのです!(解答図)

 

玉頭

後手はこんなところに拠点を残す訳にはいかないので、この歩を取ることは必須です。二通りありますので、順に見ていきましょう。

まず△同玉ですが、これには▲7五銀が絶好の攻防手です。以下、△9三玉▲9七角と進めておけば先手は玉頭を強化できたので、優位を維持することが出来ます。(B図)

 

次に△同金ですが、7四の金が8筋に移動してくれれば、先手は▲6四角と出れるようになりますね。これがすこぶる大きいのです。(第2図)

 

玉頭

今度は△8六銀と打たれても角取りにならないので、▲8八玉と引いておけば差し支えありません。

後手は5五の金を取られると駒損が甚だしいので△3三歩と受けるくらいですが、じっと▲8八玉が冷静な一手。これで先手は玉頭の嫌味を解消することに成功しました。(第3図)

 

玉頭

この手は受けただけではなく、次に▲7五銀と打つ攻めを視野に入れていることが自慢です。8四の金を盤上から消してしまえば、寄り形が見えてきますね。

また、後手がそれを嫌って△7四銀と受けてきたら、▲4二角成で飛車を取りに行けば問題ないでしょう。

第3図は玉の安全度と駒の損得に大きな差が着いているので、先手が優勢と判断できます。

 

問題図では、7五に銀を打てる形を作ること急所でした。ゆえに、▲8四歩が最適な一手になるという訳ですね。

 

 

毎日次の一手 (2019.9.8)

 

それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻防手」がテーマです。Let’s challenge!!

 

難易度
(3.5)

目的: 勝勢に持ち込む。

 

ヒント: 4五の桂が生きている間がチャンスです。

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!



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