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毎日次の一手(2019.1.15)

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。勝勢に持ち込むことが目的でしたね。

 

毎日次の一手(2019.1.14)

正解は、▲7六桂です!

 

昨日の解答

飛車取りに桂を打つ手が正解でした!


解説

 

問題図で、先手は角桂損していますが、ここで得た手番を有効に使って、その損を取り返したいところです。

 

毎日次の一手(2019.1.14)

ただ、▲1一竜で銀を拾うのは、△6五桂で攻め合い負けを喫します。(第1図)

 

(1)▲同銀△同銀と進めるのは、次の△7六歩が痛いですし、(2)▲6七金寄と逃げても、△6六桂▲同金△7七角という要領で寄せられてしまいます。

この変化は、1三の角が3一の歩を固めるバリアーになっており、先手の攻めが停滞しています。

 

それでは、問題図から▲1四歩と打って、角をどかしに行く手はどうでしょう。もし、角が逃げれば、▲1一竜が詰めろになります。

しかしながら、▲1四歩には△8六歩▲同歩△7六歩がうるさい叩きです。(第2図)

 

これは▲同金と応じるのが妥当ですが、△7五歩のときに対応が悩ましいのです。

(1)▲7五同金は△8六飛で、次の△8八飛成が速く、これは攻め合い負け。

(2)▲7七金は、△7六桂▲6九玉△6五桂が厄介。(A図)

(3)▲1三歩成が最強の応接ですが、△7六歩で激戦です。(第3図)

 

先手玉は詰めろではありませんが、後手玉も△5一玉→△6二玉という逃げ道を確保しているので、これは先が見えません。先手としては、この端を渡るのは危険すぎます。

 

改めて、問題図に戻ります。

毎日次の一手(2019.1.14)

このように、先手は角や銀を取っても、実は大きな戦果を得ることができません。

つまり、問題図では、もっと別の駒を入手する必要があり、それが▲7六桂なのです!(解答図)

 

昨日の解答

飛車を取れば、後手玉には▲6一飛以下の詰めろが掛かりますね。すなわち、△6五桂には、▲同銀△同銀▲8四桂で問題ありません。(B図)

 

追記
当初、表示していたB図の解説文に誤りがあったので、修正いたしました。ご迷惑をお掛けいたしました。

 

したがって、△8一飛と撤退するのはやむを得ないですが、▲8四香でもう一度、飛車を責めるのが好判断。以下、△6一飛▲1一竜で先手勝勢です。(第4図)

 

飛車を追い払ったことと、7六の地点を埋めたことにより、先手玉の安全度が向上している点に注目していただきたいです。

 

ここで△6五桂と跳ねられても、▲同銀△同銀▲1三竜で良いでしょう。先手は△7六歩さえ打たれなければ、すぐには寄らない格好です。

 

相居飛車の終盤では、相手の飛車を責める手が、効果の高い手になるケースが多々あります。飛車を奪うことによって、自陣が安全になりますし、同時に戦力の増強にも繋がるからです。

今回の、▲7六桂→▲8四香という手順も、その例に当てはまるものでしたね。

 

 

毎日次の一手 (2019.1.15)

 

それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!

 

毎日次の一手(2019.1.15)

難易度
(3.0)

目的: 優位を維持する。

 

ヒント: 先手は、「ある手」を指されると受けに窮します。

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!

 



16 COMMENTS

むらまさ

初めまして。年の瀬よりブログを拝見しておりまして、次の一手問題も、棋力が初段レベルなので分からない問題が多いものの漸く追いつくことが出来ました。

今回コメントさせて頂いたのは、次の一手の考え方についてご教示頂きたいと思ったからです。
自分では、とりあえず秒読みを想定して30秒で指し手を考えてみることにしています。
今回の問題だと、相手から2七金と打たれると痛いと思ったので、2七の利きと4一飛を期待して6三角かな?とぼんやりと考えた後、それより良い手段が無いか考えています。
ただ、1つの手が浮かんだ後の具体的な手順まではなかなか考えられず、正解手を選べていてもその後の変化を一切読み切れていないことも多々あり、これで大丈夫なんだろうか?と不安になってしまいます。
次の一手を考える時の良い考え方等ございますでしょうか。
長文失礼致しました。

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あらきっぺ

はじめまして。ご覧いただき、誠にありがとうございます。

ご質問の件ですが、これは、どの部分を鍛錬したいかによって、答えが変わるかと考えます。
つまり、思考力を鍛えたいのであれば、10分以上、考えてみても良いですし、逆に直感を鍛えたいのであれば、あえて数秒で答えを見てしまうという方法もあるかと思います。

また、むらまさ様が実践なさっているように、秒読みを想定して30秒という方法も良いでしょうし、短く正確な読みの力を培うために、あえて3手だけ読んでみるという方法もあるでしょう。
もちろん、そういった要素を度外視して、ただシンプルに最善手を探求するというスタンスを取っても良いでしょう。

要するに、何か明確な正解や基準がある訳では無いので、ご自身にとって、取り組みやすい方法、楽しめる方法、負担の少ない方法でチャレンジなさるのが、宜しいのではないでしょうか。
参考になりましたら、幸いでございます。

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むらまさ

ご返信ありがとうございます。
何を目的として問題に向き合ってるかによって方法が変わるのですね!

自分では読みの力が足りていないと考えているので、結論を一度出す前に長く考えることを実践してみたいと思います。
この場合、相手の対応手段に対してこう指すという部分まで考えられて初めて正解と言えるのでしょうか?
例えば、次の一手の問題に○分で○段みたいに書かれていることがあるのですが、これは↑みたいな部分をその時間内に読み切ることを示しているのでしょうか?

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あらきっぺ

そうですね。フォーカスを当てている部分が読みの強化ならば、数手先の手順まで想定したほうが望ましいでしょう。

多くの次の一手の問題集は、概ね言葉通り次の一手が正解していればOKというスタンスが多数派かとは思います。もちろん、出題者の意図までは分かりかねますが…。

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たむら

10月頃より見ています。私は受けの考え方がとくにためになると思って記事を読ませてもらっています。ところで本日のB図ですが、6一飛,5一金以下詰まないような気がするのですがどう進めればいいでしょうか?お手数ですがよろしくお願いします。

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あらきっぺ

誠に申し訳ございません! 確かに、たむら様の仰る通り、B図から▲6一飛と打っても△5一金で後手玉は不詰めです。検討不足をお詫び申し上げます。

ただ、B図は△7六歩と迫られても、▲同金△同銀▲7一飛で銀が回収できるので、先手の優位は揺るがないということは弁明させて頂きます。
つきましては、B図の解説文を修正して、ご対応する次第でございます。
的確なご指摘を頂き、感謝申し上げます。

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たむら

返信ありがとうございます。また続きの手順をご解説いただき大変感謝です。これからもよろしくお願いします。

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あらきっぺ

どういたしまして。こちらこそ、解説の不備をご教授していただき助かりました。改めて感謝申し上げます。

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アルキメンデス

角換わり戦で3手目に25歩と指すのは現在でも拒否感があるのでしょうか?

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あらきっぺ

はじめまして。

初手から、▲2六歩△3四歩▲2五歩△3三角▲7六歩△4二銀▲4八銀△8四歩▲3三角成……というオープニングで角換わりに誘導するのは、一昔前なら否定的な風潮がありましたが、現代では一理ある作戦だと思います。
ただし、通常の角換わりでは後手に△8五歩型を強要できているのに対し、このオープニングでは、それができていない点が欠点ではありますね。

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アルキメンデス

ご返信ありがとうございます。やはり相手のみ△8四歩型なのでプロではそこまで…という感じですか。
ならば▲2六歩△3四歩▲2五歩△3三角▲7六歩△4二銀までを見てこちらだけ矢倉にする作戦はいかがでしょうか?一応3手目▲2五歩が生かせるような気がするのですが。

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あらきっぺ

矢倉に組む場合は、右四間飛車が強敵になる印象があります。通常の右四間飛車とは違い、△8三歩型で駒組みを進められる点が、後手の自慢ですね。

また、雁木も厄介な作戦でしょう。現代的には、「自分だけ矢倉に組む」という趣旨は、あまり主張を見出せない作戦になりつつあります。

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アルキメンデス

雁木がそこまで優秀とは…
では▲2六歩△3四歩▲2五歩△3三角▲7六歩△4二銀▲4八銀△8四歩▲3三角成から4五歩速攻を狙うのは△8五歩が入ってない分難しいのでしょうか?

あらきっぺ

▲4五桂速攻のことですかね?
確かに、△8五歩の一手を受けに分配できるので、条件は悪いかもしれません。

アルキメンデス

▲4五桂速攻でした、すみません。
3手目2五歩を生かす作戦はなかなか難しそうですね…

あらきっぺ

3手目▲2五歩という手を棋理的な観点で生かす作戦は確かに難しいのですが、相手の作戦を限定できる(横歩取りやゴキゲン中飛車などの牽制)ので、戦略的な観点で見れば、有効な手段にもなり得るかと思います。
ゆえに、個人的には、対戦相手によって用いるかどうかを決めるところが妥当な到達点かな、という印象ですね。

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