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第13回朝日杯一次予選、大石直嗣七段戦

朝日杯

どうも、あらきっぺです。

既報の通り、昨日に行われた第13回朝日杯一次予選二回戦の対局において、勝ち星を掴み取ることが出来ました。

 

大石七段は私にとって兄弟子にあたります。年齢は一つ違いですが奨励会の入会は3年先輩なので、本番で対戦することはありませんでした。練習将棋を指すことはありましたが、大石七段はずっと私よりも高いステージに身を置いていらっしゃったので、これが本番の場になることは難しいだろうな…と常々感じていました。なので、このような機会に恵まれたのは嬉しくもあり、楽しみでもありました。

 

将棋の内容に話を移すと、後手番になったので横歩取りを採用。これを登板するのは久方振りではあったのですが、指してみたい形が複数あったので試してみたいという気持ちがありました。しかし、実戦の勇気流はノーマークで意表を突かれましたね。

 

この勇気流は後手から△7六飛と横歩を取る筋が厄介で下火になったイメージを持っており、そのようなことを過去に記事で記したなと対局中に思い出していました。
プロの公式戦から分析する、最新戦法の事情(3月・居飛車編)

 

ただ、具体的にどのタイミングで△7六飛を実行するのかは失念しており、改めて考え直すと自分がやりたいタイミングで横歩を取ることは難しいことが分かりました。

そういった裏事情があったので本譜は実戦的に玉を固めて待機するプランに切り替えたのですが、本来、横歩取りは自分から積極的に動いていくことが趣旨の戦法なので、これでは作戦が破綻しちゃったなぁ……と結構、ブルーな気持ちで盤面を眺めていました。

 

大石七段はそんな心情を見透かしたかのように、一気に後手を仕留める方針を選んできました。しかし、結果的にはこれが危険だったようですね。(第1図)

 

朝日杯

(便宜上先後逆にしております)

この局面は▲3二飛成△同玉▲3一金や▲6二銀、▲4三馬など怖い手がたくさんあるので後手玉は非常に危ういのですが、どの変化もギリギリ凌いでいます。そうなるとこちらに反撃のターンが回ってくるので楽しみが出てきますね。

後手は5七の地点に目掛けて殺到すれば良いので、金銀を相手にせず先手陣を攻略できることが大きいのです。

 

△5二香と打った局面はまだまだ難解だとは思いますが、こちらとしては序盤でネガティブな指し手を余儀なくされていただけに、斬り合いの将棋になれば本望と言ったところでしょうか。以降は上手くまとめることが出来ました。

 

次戦は村田智弘六段と対戦します。村田六段とは生涯で一度も将棋を指したことがなく、文字通り初手合いです。どんな将棋になるのかは分かりませんが、自分の力をしっかり出し切れるようにしたいものですね。

 

それでは、また。ご愛読ありがとうございました!



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