どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。
角を捨てる手が正解でした！
解説
問題図は後手玉を端まで追い詰めていますが、先手玉にも危機が迫っているので予断を許さない状況と言えます。
▲２二銀と打って勝てれば話は早いのですが、△同角▲同と△４八銀と進められると先手は手段に窮しています。（第１図）
先手玉は一手一手の寄りですし、後手玉は全く詰み筋がありません。これははっきり先手の一手負けですね。
このように、直ちに▲２二銀と打っていく手は成立しません。それを踏まえると、問題図では▲４九金打で囲いを補強する手も映るところですね。
しかし、竜は逃げてくれません。△４八金と絡まれる手が厄介で、先手は非勢に陥ります。（第２図）
▲５八金で竜を取っても△３九金で振りほどけません。飛車を入手しても後手玉には寄りが無いので、これも先手は勝てないですね。
改めて、問題図に戻ります。
上記の失敗例に共通していることは、６六の角が強力な守備駒になっていることです。これが２二に利いている間は、後手玉へ寄りつく術がありません。
したがって、問題図ではこの角の利きを逸らす手が求められており、それが▲７五角なのです！（解答図）
後手は６六の角を失うと勝ち目がないので△７五同角はやむを得ないのですが、これで後手の守備力を落とすことが出来ました。邪魔者がいなくなったので、今度こそ▲２二銀と打つ手が成立します。（第３図）
これに（１）△１四玉と逃げるのは▲１六歩と突く手が厳しく、後手玉は寄っています。「端玉には端歩」という格言通りの展開ですね。（Ａ図）
よって（２）△２四玉と逃げることになりますが、▲２六歩で力を溜める手が冷静で、後手は逃げ切ることが出来ません。（第４図）
これは▲２五金の一点狙いですが、後手は如何せん玉の行動範囲が狭く、適切な受けが難しいのです。
第４図では△１三桂打が一案ですが、構わず▲２五金とぶち込みましょう。以下、△同桂▲同歩△同竜▲同銀△同玉▲２六歩△同玉▲３六飛△２五玉▲２六歩△１四玉▲１六歩と畳み掛けて後手玉は寄り筋です。（第５図）
これも「端玉には端歩」というお手本通りの寄せです。後手はこの歩を取ることが出来ないので、有効な受けが難しいですね。
問題図では、６六の角が攻防の要になっている駒だったので、これに働き掛けることが急所でした。ゆえに、▲７五角が最適な一手になるという訳ですね。
毎日次の一手 （2019.5.18）
それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻防手」がテーマです。Let’s challenge!!
目的： 勝勢に持ち込む。
第４図から△１四角▲２五金△同角▲同銀△同竜▲同歩△１四玉と進んだ局面です。最善手を見つけて勝利を掴んでください。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに！
