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第60回しんぶん赤旗全国将棋大会(赤旗名人戦)の出場記

赤旗名人戦

どうも、あらきっぺです。

令和7年11月8日(土)~11月9日(日)に、東京で開催されました第60回しんぶん赤旗全国将棋大会(赤旗名人戦)に出場いたしました。結果はTwitter(現X) でもご報告したように、決勝トーナメント1回戦で敗退という形になりました。

今回は、この大会の模様を振り返ってみたいと思います。

大会開始前

赤旗名人戦の全国大会に出場するのは、今回で4回目。昨年も出場していたので、いい意味で場慣れ出来ている感覚がありました。睡眠も十分にとれており、体調に関しては一切の不安もない状態。あとは将棋の調子がどう出るかです。

前日の時点では誰と当たるのか分からなかったので、会場入りしてからお相手を確認することに。「どれどれ、どんなブロックかな」と思いながら表を見ると……。

赤旗名人戦
さすがに何度見ても面白い

ああ、いつもの。

ほんと、なんなんですかねー。芸術的に毎回、鬼ブロック引くんだよなー。まぁ、もう私はこういうの慣れっこなので逆にテンション上がるんですが。ここまで来ると極まってますねー笑

ちなみに、ご存じない方のために一応記しておくと、招待選手の小林氏は前回優勝者で、残りは全員元奨三段です。ついでにもう一点述べると、全員プロ公式戦で勝利経験があります。極まってますねー笑

大会の模様

そんな訳で、予選なのか三段リーグなのか区別がつかない戦いの始まりです。なお、持ち時間は初日が20分30秒。また、今年から「千日手が二回続くと、千日手指し直し局の先手番が負けになる」というルールが新設されました。個人的に、このルールは将棋のゲーム性が些か歪むので疑問を感じるのですが、選手しては示されたルールで戦うよりありません。

対局の模様については、以下のツイートをご参照くださると幸いです。また、ツイートで言い切れなかった部分も補足しています。

【予選1回戦 (VS関矢氏)】

内容としては拾い勝ちで、相手が本調子なら斬られていたのはこちらだったと思います。運に恵まれました。

関矢戦の棋譜解析の結果。自分の研究範囲が切れた局面から解析。
(使用ソフトは水匠10、一手辺り1億ノードで棋譜解析。)

【予選2回戦 (VS荒田氏)】

途中までは快心の内容だったのですが、30秒将棋になってからのパフォーマンスが大乱調でした。後で調べると、

①第一感の手は正しい
②しかし、その後の読みが正しくない
③結果、第一感ではない手を選んでしまい悪手になる

というパターンで形勢を損ねるシーンが多かったです。

荒田戦の棋譜解析の結果。自分の研究範囲が切れた局面から解析。
(使用ソフトは水匠10、一手辺り1億ノードで棋譜解析。)

特に、最後の玉を逃げる二択は読みを入れた結果、誤った手を選択しているので、30秒将棋における読む力が貧弱になっている気がしました。

【予選3回戦 (VS菅野氏)】

1勝1敗となり、3回戦は隣のブロックの1勝1敗の方と対戦する運びに。そして、やはり元奨三段と対戦。極まってますねー笑

菅野戦の棋譜解析の結果。自分の研究範囲が切れた局面から解析。
(使用ソフトは水匠10、一手辺り1億ノードで棋譜解析。)

将棋に関しては、細かいミスはあったものの、形勢を損ねた場面は一度もなかったようです。そういえば、この将棋はそこまで深く読むような考え方はしなかったですね。ようやくエンジンが掛かってきた感があったのですが……。

【決勝トーナメント1回戦 (VS原氏)】

作戦勝ちから徐々に優位を拡大していく自分の得意パターンではあったのですが、これも荒田戦同様、30秒将棋の中、決定機を活かすことが出来ませんでした。

原戦の棋譜解析の結果。自分の研究範囲が切れた局面から解析。
(使用ソフトは水匠10、一手辺り1億ノードで棋譜解析。)

また、本局は30秒将棋の際、自分が読んでいない手を指されたとき、上手く反応できないことが多かった記憶もあります。ちょっと思考法が良くない気がしましたね。これについては、後述します。

雑感

今回はハードな当たりではありましたが、全ての対局において評価値が+1300以上の局面を作れていました。これは昨年よりも少しだけ成長したと言えるかもしれません。また、今回の対戦相手でこれだけの数字が出せるのであれば、アマ大会の対局では、基本的には誰が相手でもこうした状況に持ち込めそうな気がします。

ただ、問題はその先の話で、いくら+1300のアドバンテージを得ても的確に着地を決めなければ意味がありません。シビアな目線で見れば、+1300など明らかな大差です。そうした局面を百発百中で仕留められるよう、練習方法を確立する必要があると考えています。

また、再三に渡り記したことですが、30秒将棋のパフォーマンスが本当に悪かったですね。ただ、これに関しては大きな心当たりがあります。

ありがたいことに、今の私は棋士や奨励会員と研究会(もしくはVS)で将棋を指す機会が多いのですが、その全てが30分60秒とか90分60秒といった、ある程度、長い持ち時間かつ秒読みが60秒の将棋になっています。なので、20分30秒とか15分30秒のような、アマ大会でよくあるシチュエーションの対局に慣れていない(60秒将棋に慣れ過ぎている)節があるんですよね。秒読み時におけるデフォルトの思考回路が60秒将棋になっているんだから、そりゃあ30秒将棋じゃパフォーマンスがガタ落ちするわけですよ。

逆に、持ち時間がある状態では、特に大きなミスを犯すシーンはありませんでした。これは、普段の練習対局でじっくり考える練習をしている成果が出ていることの証左ではないかと思います。また、荒田戦の振り返りで言及したように、第一感の精度を高める学習も、きちんと機能しているようです。なので、ただただ30秒将棋の戦い方が分かっていないと思うんですよね。

おそらく、30秒将棋ならではの思考法を確立できれば、一皮むける気がします。もう少し読む量を減らして感覚に頼ることを意識したほうが良いのかもしれません。今後、いろいろ試して良案を見つけたいものですね。

また、昨年の赤旗名人戦の記事を見ると、こんなことが書いてありました。

想定外の将棋になってしまったときは、自分が想像している以上に脆さがあるようです。そうした状況に置かれても、しっかり負けパターンから抜け出す地力(もしくは方法論)を身につけないといけない

これ、今回に関してはどの将棋もあんまり想定していない展開になったのですが、それなりに対応できていた(少なくとも壊滅的に悪くはなっていない)ケースが多かったので、この課題は知らない間に克服できていたのかもしれません。とはいえ、具体的な方法論はまるで分かっていないので、ここも改めて考えておこうかと思います。

また、話は変わりますが、今回の大会では久々にお話できた方が多く、中には20年振りの再開を果たした方もいらっしゃいました。こうした機会でないと巡り合えないので、大切にしたいものですね。

そして、優勝なさった荒田さん、おめでとうございます! 来年、また同じ予選ブロックに入れるよう頑張ります笑

最後になりましたが、今回の大会の主催者であるしんぶん赤旗様、公益社団法人日本将棋連盟様、そして運営に携わってくださった関係者各位に、厚くお礼申し上げます。大会期間中は、誠にお世話になりました。お陰様で、充実した時間を過ごすことが出来ました。

それでは、また。ご愛読くださり、ありがとうございました。今後も頑張ります!

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