どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。
じっと歩を置いて、足場を作る手が正解でした!
解説
問題図は、後手玉が露出しているので、その弊害を上手に突く手を考えてみたいところです。
ただ、▲2四歩△同玉▲2二金のような歩を捨てる攻めでは、△2五香と打たれて痺れてしまいます。(第1図)
▲3二金で銀を取っても、△2七香成▲同玉△2六歩▲同玉△3五金という要領で、上部を手厚くされながら攻め込まれるので、敗色が濃いです。
また、問題図から▲3一金という攻めも考えられますが、△2四香▲2六歩△3五銀が好手順で、先手は非勢に陥ります。(第2図)
△2四香と△3五銀を指したことによって、自玉の安全度が飛躍的に高まっていることが後手の自慢です。
第2図は、次の△2六銀が強烈なので、先手は玉型で遅れを取っています。その差がそのまま形勢の差になっていますね。
改めて、問題図に戻ります。
上記の失敗例に共通していることは、2筋の制空権を掌握されていること、及び後手玉が安全な状態になっていることです。
つまり、問題図では後手に2筋を強化させない手が求められており、それが▲2五歩なのです!(解答図)
これは△同桂でタダなのですが、それには▲5三竜で歩を補充する手が味の良い一着です。(第3図)
(1)△4三金で弾かれても、▲7三竜で桂を取る手が次に▲2四歩△同玉▲3六桂という狙いを秘めているので、手番は取られません。
また、(2)△4三銀引と節約されたら、▲2六歩が攻防兼備の一手になりますね。
解答図に戻ります。
このように、後手は▲2五歩を取ることができません。
代案としては、△3五銀で上部を厚くする手が候補ですが、▲3六金打で負けじと厚みを加えておけば、問題ありません。(第4図)
これを△同銀▲同歩と進めてしまうと、後手は2筋に戦力を送る手段が難しくなってしまいます。かと言って、△2六歩と打っても▲同金寄で無効ですね。
後手は2五の位を奪回できないので、有効な攻めがありません。対して、先手は▲5三竜→▲7三竜や、▲6三歩成といった着実な攻めがあるので、第4図は先手が優勢です。
問題図では、2筋に香を打たれないようにすることが急所でした。ゆえに、▲2五歩が正着になるという訳ですね。
毎日次の一手 (2019.1.21)
それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!
目的: 勝勢に持ち込む。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに!