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毎日次の一手(2019.1.2)

毎日次の一手(2019.1.2)

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。

 

毎日次の一手(2019.1.1)

正解は、▲6六桂です!

 

駒得の実現を図って、主張を作りに行く

じっと桂を設置しておく手が正解でした!


解説

 

まず、問題図の状況を把握するために形勢判断をしてみましょう。

 

毎日次の一手(2019.1.1)

玉型は、やや先手。これは、持ち駒を含めて金銀の数が多いからです。とはいえ、後手玉のほうが一路、深いですし、馬もくっついているので大きな差はないと考えます。

駒の損得は[金銀⇔角香]の交換ですね。微妙なところですが、後手は香の使い道が難しいので、少し先手に分がある印象です。

駒の働きは、互いに遊び駒はありません。ただ、後手は1一の香が不要ではあります。

まとめると、先手のほうが良い条件が多いので、先手が優位に立っていることが分かります。

 

毎日次の一手(2019.1.1)

では、具体的にどのような手段で優位を拡大すれば良いのでしょうか。指標の一つに、「相手の最も強い駒を攻める」という考え方があります。この局面だと、▲6五桂が挙げられますね。

しかし、▲6五桂には△5一馬で当て返されると、容易ではありません。(第1図)

 

これは、先手の主張が乏しい

(1)▲1一竜は△3三馬が両取りになってしまいますし、(2)▲5一同竜△同金▲5三桂成は、△2六角と受けられて、はっきりしません。(A図)

 

改めて、問題図に戻ります。

毎日次の一手(2019.1.1)

先手は有利な状況を作っているのに、妙に局面が判然としない印象を受けませんか? それは、主張が抽象的だからです。

冒頭の形勢判断で先手の良い部分を列挙しましたが、どれも後手に大きな差を着けている訳ではありません。それが、このモヤモヤした状況の正体なのです。

 

つまり、問題図では明確な主張を作りに行く手が求められており、それが▲6六桂なのです!(解答図)

 

駒得の実現を図って、主張を作りに行く

これは、次に▲6五銀と上がって▲7四桂を実現することが狙いです。後手は△6四歩と突けば簡単に阻止できますが、それだと▲1一竜で駒得という明確な主張ができるので、先手満足です。(A図)

 

したがって、後手は悠長な手が指せないことが分かります。攻めるとすれば、△4六桂▲6八金寄△5八香が一案ですが、構わず▲6五銀と進軍すれば問題ありません。(第2図)

 

玉型の差が先手の主張

後手は勢い、△5九香成と指すくらいですが、▲7四桂△9二玉▲9五歩先手の寄せ合い勝ちが濃厚でしょう。(B図)

 

問題図では、1一の香を味よく回収する形を作ることが急所でした。ゆえに、▲6六桂がその条件を満たす手になるという訳ですね。

 

 

毎日次の一手 (2019.1.2)

 

それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!

 

難易度
(3.0)

目的: 優位を維持する。

 

ヒント: 自玉のトン死筋を認識することが大事です。

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!

 



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