どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。勝勢に持ち込むことが目的でしたね。
竜を引いて王手を掛ける手が正解でした！
解説
問題図は先手玉に△２七歩からの詰めろが掛かっているので、その攻め筋に注意しながら後手玉を仕留める必要があります。
例えば、▲３六銀と打つ手は詰めろ逃れの詰めろですね。△同金▲同竜と進めば先手の勝利は確実でしょう。
しかし、そうは問屋が卸しません。▲３六銀には△２七歩という反撃があります。（第１図）
（１）▲１八玉とかわすと△２八金からトン死します。よって、（２）▲２七同銀引と応じるしかないのですが、それでは後手玉の詰めろが解けています。ということは、△４七とで一手負けですね。
改めて、問題図に戻ります。
このように、後手が持ち駒に金を有している状態で△２七歩と叩かれてしまうと、先手は敗勢に陥ります。２七の地点を強化しても効果がありません。
したがって、問題図では後手の戦力を削りに行く方が得策です。▲３四竜と引くことで、それを実現することが出来ます。（解答図）
これに対して（１）△２四歩なら後手は歩が叩けなくなるので先手玉への詰めろが維持できません。
（２）△２四角には▲２三銀△同桂▲２五竜で後手玉は詰みですね。（Ａ図）
そうなると後手に残された手段は（３）△２四金打しかありませんが、金を使わせたので先手は詰めろの解除に成功しました。なので、▲３一竜で詰めろを掛ける余裕が生まれています。（第２図）
これは▲１一竜からの詰めろですが、後手は分かっていても防ぎにくいですね。
△２七歩と叩かれても、今度は▲１八玉で支障なし。そこから△２六金が最も抵抗力がありますが、▲３六銀で先回りしておけば問題ありません。（第３図）
相変わらず▲１一竜が残っていますが後手は角しか持っていないので適切な受けはありません。対して、先手玉は不詰めです。したがって、第３図は先手勝勢と言えるでしょう。
終盤で相手の攻撃力を落とすために合駒請求をする手は有効な手段になり得ることが多いですね。解答の▲３四竜も、その例に漏れない一着でした。
毎日次の一手 （2019.5.20）
それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻防手」がテーマです。Let’s challenge!!
目的： 優位を維持する。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに！
