どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。勝勢に持ち込むことが目的でしたね。
桂を捨てて、相手の応対を尋ねる手が正解でした！
解説
問題図は、先手の玉の詰めろが掛かっており、後手の玉には詰みが無いので、単純な攻め合いでは一手負けになってしまいます。
しかしながら、▲６九銀のような「ただ受けるだけ」の手では、△７三銀で馬を取られて先手劣勢です。（第１図）
先手玉には△５八金からの詰めろが掛かっていますし、ここで▲７九玉と早逃げしても△５八角が厳しい追撃です。この変化は先手の攻め駒が不足しているので、勝機が薄いですね。
改めて、問題図に戻ります。
このように、平凡に自玉の詰めろを防ぐ手では、虎の子の馬を召し取られてしまうので、芳しくありません。
つまり、問題図では、７三の馬を守りながら自玉の詰めろを解除する手が求められており、それが▲３四桂なのです！（解答図）
これは、△３四同竜でタダなのですが、竜が下段から逸れると先手玉は詰めろが解けるので、▲６二馬が間に合います。（Ａ図）
したがって、▲３四桂には△３三玉と逃げるより無いのですが、▲４五桂△３四玉▲３五銀が狙い澄ました一撃です。（第２図）
（１）△３五同玉は▲１七角が王手竜取りです。この竜を除去してしまえば、先手玉は寄りません。
よって、（２）△３五同竜は致し方ありませんが、竜が下段から逸れたので、先手は詰めろの解除に成功しました。なので、悠々と▲８四馬で飛車を取る手が成立します。（第３図）
後手玉には▲３三飛△２五玉▲３五飛成△同玉▲４六角からの詰めろが掛かっていますが、
（１）△４五玉には▲４六金。
（２）△２六銀には▲１四角。
といった要領で、後手玉を寄せ切ることが可能です。
また、△５八成香で銀を取っても▲７九玉で後続が見えないので、後手は攻防共に手段が難しい局面です。以上の理由により、第３図は先手の勝算が高い局面ですね。
問題図では、３九の竜を移動させて、▲７九玉と引ける状態を作ることが急所でした。ゆえに、▲３四桂がそれを実現させる一手になるという訳ですね。
毎日次の一手 （2019.1.24）
それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!
目的： 良さを求める。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに！
