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毎日次の一手(2019.7.1)

毎日次の一手

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻め」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。勝勢に持ち込むことが目的でしたね。

 

毎日次の一手

正解は、▲3八飛です!

 

受けの妙手

タダの場所へ飛車を移動する手が正解でした!


解説

 

問題図は後手玉をあと一歩のところまで追い詰めていますが、自玉も安泰ではないので明快に勝ちとは言えない局面です。

 

先手にとっては7七の銀が目の上のたんこぶですね。なので、これを除去するために▲8九桂と打つ手は考えてみたい一手です。

けれども、先手は桂を使ってしまうと△7八歩▲6九玉△2二金▲同竜△4一玉のときに困ります。(第1図)

 

もし桂が持ち駒に残っていれば▲3三桂以下、後手玉を即詰みに討ち取ることが出来ますが、無い袖は振れないですね。

ここでは▲7七桂で銀を取るくらいですが、△2一馬と催促されると後手玉が寄らないので先手は勝てません。

 

また、問題図から▲4六桂で馬を狙うのも魅力的な一手ですね。しかし、△2二金が手強い受け。以下、▲5四桂△同角▲5二銀成△3三玉が進行例ですが、これも簡単ではありません。(第2図)

 

制約を解除

先手は竜取りと△7八金の詰めろが掛かっているので、非常に忙しい状況ですね。

ここで▲3一竜と寄っても△3二金であまり効果がありません。馬を取っても後手玉を仕留められる訳ではないので、▲4六桂は緩手になってしまうのです。

 

 

改めて、問題図に戻ります。

制約を解除

上記の失敗例に共通していることは、金駒が入ったら詰むという制約を突きつけられていることです。

したがって、問題図ではその制約を解除する手が求められており、それが▲3八飛なのです!(解答図)

 

制約を解除

この場所には相手の角が利いていますが、△3八同角成は▲3二金で後手玉が詰むので大丈夫ですね。また、△5六歩も▲同金で無効です。

他には△2二金▲同竜△3二金という催促もありますが、▲同銀成△同馬▲3三金で後手玉は寄っています。先手は金駒を二枚渡してもまだ詰まないことが心強いですね。(A図)

 

結局、後手は攻めることも駒の入手も叶わないので△2四銀で辛抱ことになりますが、[▲3八飛⇔△2四銀]という交換は自玉が詰みにくくなった先手が大いに得をしました。今度こそ▲4六桂が厳しい一打となります。(第3図)

 

制約を解除

後手は金を手駒に加えても先手玉に詰めろが掛からないので、ここでは大人しく△4三馬と引くくらいですが、▲3二金△同馬▲同銀成△同角▲8一竜と自然に駒を蓄えておけば良いでしょう。(第4図)

 

制約を解除

先手玉は相変わらず飛車の横利きが強力なので、怖い攻め筋は見当たりません。対して、後手玉には▲5四歩や▲2二金、▲3一角など多くの攻め筋があり、より取り見取りです。

第4図は、後手が敵玉に詰めろを掛け続けることが不可能なので先手勝勢です。

 

問題図では、寄せに専念するために自玉の危険度を緩和することが急所でした。ゆえに、▲3八飛が最適な一手になるという訳ですね。

 

 

毎日次の一手 (2019.7.1)

 

それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻め」がテーマです。Let’s challenge!!

 

難易度
(2.0)

目的: 優位を維持する。

 

ヒント: 囲いの特性を活かしてください。

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!



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