どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻め」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。
竜取りに桂を打つ手が正解でした！
解説
問題図は駒の損得がなく、互いに遊び駒もありません。そうなると、玉の堅さと手番というアドバンテージを握っている先手に分のある局面と言えますね。
とはいえ、ここで▲８六馬と怯んでしまうと△３四歩で後手陣が堅くなってしまいます。これでは手番を有効に使えていません。（Ａ図）
これを踏まえると、問題図から▲４三同角成と切り飛ばしてしまう手が考えられます。ただ、△同銀▲５四銀△５二銀打が手強い受けで、戦果を上げるのは大変でしょう。（第１図）
▲４三銀成は△同飛で後手陣がどんどん固まってしまいます。かと言って、他の手段も難しいところですね。これは先手の攻めが頓挫しています。
改めて、問題図に戻ります。
確かに先手は１六の角の利きを遮断される前に攻めないといけない訳ですが、４三の金を取るようでは効率が悪いので、後手にダメージを与えられません。
どうせ金を取るのであれば、敵玉に近い場所にある金を取るほうが良いことは明白です。したがって、問題図では、この角を敵陣の奥深くまで直射させる必要があり、その条件を満たす手が▲４四桂なのです！（解答図）
これを△同金と取ると、▲６一角成△同玉▲４二歩で決まります。（Ｂ図）
また、△同飛と取る手もありますが、▲同馬△同金▲６一角成△同玉▲５三銀でやはり寄り筋ですね。（第２図）
表向きは金取りですが、真の狙いは▲３一飛です。後手はそれらを同時に防ぐには△７一角と打つくらいですが、▲４二金で竜を狙えば攻めは途切れません。
このように、先手は▲６一角成で金を取る手を達成できれば、寄り形を築くことが期待できます。
改めて、解答図に戻ります。
後手としては△２二竜と辛抱する手が最も抵抗力がありますが、▲５二銀と絡みつきましょう。一貫して６一の金を攻めるのがポイントです。以下、△５三金▲６一銀不成△８二玉▲５二桂成と着実に迫っていけば、後手は振りほどくことが出来ません。（第３図）
（１）△６四金は▲５三成桂で良いですし、（２）△４三金は▲７二金△９二玉▲９五歩で寄り筋です。先手は金の質駒があることが心強いですね。
第３図は、自玉が安泰な状態で切れない攻めを実行しているので先手が優勢と言えるでしょう。
問題図では、６一の金に照準を定めることが急所でした。ゆえに、▲４四桂が最適な一手になるという訳ですね。
毎日次の一手 （2019.7.4）
それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻め」がテーマです。Let’s challenge!!
目的： 優位を維持する。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに！
