どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻め」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。勝勢に持ち込むことが目的でしたね。
２三の地点に利きを増やす手が正解でした！
解説
問題図は彼我の玉の安全度に甚だしい差が着いているので先手がはっきり優勢ですが、ここで仕留めそこなってしまうとヨリが戻ってしまいます。
「端玉には端歩」という格言がありますが、ここで▲１六歩は△３三歩で桂を取り除かれてしまいます。▲１六歩では流石に響きが弱いですね。
他には▲２二歩という攻め方もありますが、△２四香が厄介な抵抗。先手は▲４九飛と逃げるくらいですが、△２二金▲同桂成△同玉と進んだ局面は後手に立ち直られています。（第１図）
先手は金桂交換の駒得を果たしたものの、
（１）飛車が隠居している。
（２）後手玉がすこぶる広い。
という二つの不安材料を抱えているので、駒得といえども嬉しいやり取りではありません。
改めて、問題図に戻ります。
上記の失敗例に共通していることは、３四の桂が盤上から消えてしまうことです。この桂がいなくなると後手玉は広くなってしまうので、息を吹き返されてしまいます。
したがって、問題図ではこの桂を盤上に残しながら寄せに向かう手が求められており、それが▲１四角なのです！（解答図）
これは次に▲２四歩を狙っているので、後手は△３三歩を打つ余裕はありません。
また、△１三香で角を取りに行こうとすると、▲２三角成△同金▲２四歩でゲームセットですね。（Ａ図）
そうなると、後手に残された手段は△１三玉で体当たりするくらいですが、玉が接近したので今度こそ▲１六歩が強烈な突き出しになります。（第２図）
後手は△１四玉で角を取りたいところですが、▲１五歩△１三玉▲１四歩△１二玉▲１三歩成△同桂▲１四歩で先手の攻めを勢いづかせてしまうので負けを早めます。（Ｂ図）
なので、後手は第２図から△１六同歩▲同香△１五歩▲同香△２四角と辛抱するほうが頑張れますが、じっと▲１六歩で香を支えておくのが冷静で、後手玉を雁字搦めにすることが出来ます。（第３図）
後手は△３三歩が打てれば良いのですが、▲２五歩△４六角▲４七歩で角が窒息してしまいます。
後手は不安定な玉型を改善することが出来ないので、第３図は玉型に計り知れない差が着いており、先手勝勢と言えます。ここからは▲２二歩から着実に攻めていけば寄せ切れるでしょう。
問題図では、後手玉を２筋方面へ逃がさないことが急所でした。ゆえに、▲１四角が最適な一手になるという訳ですね。
毎日次の一手 （2019.7.21）
それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻め」がテーマです。Let’s challenge!!
目的： 優位を維持する。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに！
