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毎日次の一手(2018.12.28)

毎日次の一手(2018.12.28)

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻め」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。

 

毎日次の一手(2018.12.27)

正解は、▲9四桂です!

 

桂を捨てて、詰めろを掛ける

桂を端に捨ててしまう手が正解でした!


解説

 

問題図は、先手の玉は詰めろでは無いので、後手玉に詰めろを掛ければ一手勝ちが望める局面です。

 

毎日次の一手(2018.12.27)

ただ、平凡に▲6二とは詰めろにならないので、△6九金で負けてしまいます。(第1図)

 

先手玉は詰めろ。後手玉は不詰め

▲8一馬△同玉▲7二と△9一玉▲8二と△同玉で王手は続きますが、後手玉は不詰めです。(A図)

 

では、問題図から▲7五桂はどうでしょうか。これは、▲8三桂不成からの詰めろです。しかし、△7四銀が手強い受けで、先手は詰めろを継続することが出来ません。(第2図)

 

これでは詰めろが続かない

(1)▲7四同馬△同歩は、5五の角の利きが通ってくるので、これ以上の攻めがありません。

(2)▲7二馬も詰めろにならないので、やはり△6九金で先手敗勢です。

 

改めて、問題図に戻ります。

毎日次の一手(2018.12.27)

▲6二とや▲7五桂は自然な攻めではありますが、ここではもっと厳しい寄せが必要で、それが▲9四桂なのです!(解答図)

 

詰めろの桂捨て

これは△同香の一手ですが、そこで▲9三香が後続手。△9二桂を打たせてから▲6二とを寄れば、今度はこの手が詰めろになります。(第3図)

 

香を釣り上げた効果で、これが詰めろになる

つまり、ここで△6九金には、▲8一馬△同玉▲7二と△9一玉▲8二と△同玉▲6二竜で後手玉を即詰みに討ち取ることができます。(第4図)

 

送りの手筋で仕留める

[▲9三香⇔△9二桂]の交換を入れた効果で、送りの手筋の形に持ち込むことが出来ていることが分かりますね。

(1)△9三玉は、▲8五桂△8四玉▲7五銀以下、詰み。

(2)△7二銀は、▲9二香成△同玉▲7二竜△8二香▲8一銀以下、詰み。

後手は即詰みを免れることが不可能です。

 

問題図では、8二の銀が最後の砦だったので、それを攻めることが急所でした。ゆえに、▲9四桂が正着になるという訳ですね。

 

 

毎日次の一手 (2018.12.28)

 

それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!

 

毎日次の一手(2018.12.28)

難易度
(3.5)

目的: 優位を維持する。

 

ヒント: 遊び駒をしっかり活用してください。

 

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!

 



3 COMMENTS

つめつめ

いつも楽しく拝見させてもらっております(プロの傾向の記事が特にお気に入りです)
私はちょうど将棋を初めて1年ちょっとくらいの者ですが将棋ウォーズというアプリで3級から6か月以上上がることができずにもがいているところです

相談できる相手がおらずあらきっぺ様にぜひアドバイスしてもらいたくコメント差し上げました
いままで
3手詰ハンドブック2 50回 1冊20分(回答率100%)
3手詰将棋 (将棋パワーアップシリーズ) 30回 1冊25分(回答率100%)
5手詰将棋 (将棋パワーアップシリーズ) 20回 1冊1時間30分(回答率100%)
しばらくやらないとタイムが落ちてしまうので、寝る前に上記の1冊どれかをして寝るようにしているところです
現在は3手詰ハンドブック1を買いまして1回目(20分くらい)+寝る前に1冊をしているところです
定跡書はなんでも中飛車を3通り読んで駒組はある程度できるようにはなりました
(使うのはツノ銀中飛車がほとんど)
次の1手は1日5問程度。序中盤の手筋の最初の200問くらいを3週目くらいです。
棋譜並べは図書館でごきげん中飛車の本の後ろにあった棋譜を10個コピーしてひととおり並べてはみました。
対局は1日ぴよ将棋というアプリを時間無制限1局。将棋ウォーズは10分切れ負け1回です 終わった後はぴよ将棋というアプリで1人で感想戦をしております。
半年以上全く上達を感じておらずやり方が間違っているのではないかと不安になっているところです。これをやればいいといったことはあるでしょうか?

返信する
あらきっぺ

はじめまして。
いつも、ご覧いただき感謝申し上げます。

さて。ご質問の件ですが、気になった点は以下の二つです。

(1)同じ詰将棋を何度も解いていること。
(2)実戦があまりにも少なすぎること。

まず、(1)についてです。つめつめ様は、これまで、たくさんの詰将棋をこなしきたので、もう「詰みパターンの認識」は完了している可能性が高いと推察されます。
「詰みパターン」が認識できていないプレイヤーには、それを定着させるために同じ詰将棋に何度も取り組むという勉強法は効果が高いと考えていますが、つめつめ様のようなプレイヤーがそれをやっても、有効性が乏しい印象を受けます。
したがって、詰将棋に取り組むのであれば、自分がまだ一度も見たことのない問題に取り組むほうが効果が高いのではないでしょうか?
個人的には、ハンドブックシリーズが良いと思います。また、アプリなら、「スマホ詰将棋パラダイス」がおススメです。

次に(2)の実戦不足の件ですが、棋歴の短いプレイヤーは、まず莫大な数の対局をこなして、経験値を蓄えることが必須だと考えます。そうすることで、自分の得意分野や弱点などを分析する材料にもなります。
おそらく、つめつめ様は持ち時間が短い将棋がお好みではないように見受けられますが、経験値を増やすのであれば、これは避けては通れない道です。
例えば、「ぴよ将棋の時間無制限1局」を「30秒将棋で一日5局」のように、変更してみるのは如何でしょうか。
また、切れ負けでの対局は、あまり推奨しません。なぜなら、切れ負けの将棋はどうしても終盤で時間が切迫するので、ゲーム性が変わってしまうことと、考える時間が減ることで終盤力が着かなくなる危惧があるからです。

最後に、少しだけシビアな話をさせていただきます。つめつめ様は現在、将棋ウォーズで3級とのことですが、これはお世辞にも強者とは言えません。逆に言えば、それだけ伸びしろがあるということです。
にもかかわらず、停滞が続いているということは、これまでの勉強の量か質のどちらか、もしくは両方が不足していたことが考えられるでしょう。
「量」に関しては、どんなに頑張ったところで上限が定まっていますが、「質」は青天井です。なので、自分の勉強方法に疑問を感じたら、変化を求めてください。新しいことにチャレンジすることを恐れないでください。

どんな勉強法が向いているのかは、正直なところ十人十色なので、「これをやったら確実に強くなる」というものは存在しないのでしょう。(あれば、皆それを実行している)
しかし、(おそらく)強者に共通していることは、努力を継続的に行っていたという厳然たる事実です。先は長いかもしれませんが、マイペースでそれを続けることが何よりも大事だと考えます。
それでは、つめつめ様の棋力向上を願って、結びとさせて頂きます。

返信する
つめつめ

アドバイスありがとうございます。
要は私ももっと時間を使って将棋に取り組まないといけないというわけですね。
ハンドブックは5手詰めを今日買ってみました。今日は3手詰めハンドブック1を終わったので、5手詰めも正月の間にやってみます。
対局はたくさん指すとありえないミスが多くなってしまい、ますます勝てなくなることがあったのでなるべく減らしているところでした。しばらくは対局を多くしてみます。
また、切れ負けのない24か81道場でも指してみます。
自分に合った変化をどのようにつけるのかというのが一番難しいことなのかもしれません。
1か月ほど様子を見てだめなら棋譜並べや次の1手、7手詰め、必至問題をこなしてみます
初段になって将棋の大会にでることを目標に頑張りたいと思います
ありがとうございました

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