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毎日次の一手(2018.11.20)

毎日次の一手

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「受け」をテーマに問題を出題します。 

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なので当然、ミスはございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。

 

毎日次の一手

正解は、▲6六玉です!

 

入玉を目指す

後手の攻防手を回避するため、6六へ逃げる手が正解でした!


解説

 

問題図は、玉をどこに逃げるかが問われています。合法手は4つですが、勝てる場所は一つしかありません。

 

毎日次の一手

ただ、▲7六玉と▲8七玉は、△7八竜と王手で金を取られてしまうので、実質的には8六か6六の二択と言えるでしょう。

 

まずは、▲8六玉から見ていきましょう。後手は△7八竜で、金を取る手が自然ですね。しかし、それだと▲5二桂成△7一玉▲6一成桂△同角▲7二歩△同角▲同竜△同玉▲6三金から、後手玉を即詰みに討ち取ることができます。(第1図)

 

即詰み

(1)△同玉は、▲5二銀打から並べ詰み。

(2)△8三玉は、▲7二角△9二玉▲8一角成△同玉▲7二金打△9二玉▲8一銀△8三玉▲7三金寄△8四玉▲9五銀で詰みです。(A図)

 

手順が長くなってしまい恐縮ですが、要するに、▲8六玉と上がった効果で、最終手の▲9五銀が打てるようになっていることが大きいんですね。

 

▲8六玉が詰めろになるのなら、それで話は解決しているように見えるところです……が、後手には△8四銀という奥の手があり、先手は奈落の底へと突き落とされます。(第2図)

 

詰めろを逃れる攻防手

次に△7五銀と出られても、▲9六玉で不詰めなので、これは詰めろではありません。けれども、信じられないことに、後手玉にも詰めろを掛けることができないのです。

平凡に迫るなら▲5二桂成△7三玉▲6一成桂ですが、△同角のときが妙に攻めが難しいのです。(第3図)

 

毎日次の一手

先手玉は、まだ詰めろではありません。ならば、▲6二銀△8三玉▲6一銀不成で決まったように見えます。しかし、それには△7五銀▲8五玉△7三桂で、先手玉はトン死です。(B図)

 

つまり、第3図で先手には、△8三玉と寄られると、自玉に詰めろが掛かってしまうという制約があり、それが足枷となって後手玉に肉薄することができないのです。

 

以上の理由により、問題図では、▲6六玉と逃げる手が最善になります!(解答図)

 

上部脱出

実は、玉を6六へ逃げても、後手玉への詰めろは継続できています。すなわち、△7八竜には▲5二桂成△7一玉▲6一成桂△同角▲7二歩……と先程と全く同じように王手を掛け続けて、このような局面を迎えます。(第4図)

 

8六に玉がいないので不安を覚えますが、▲7四金がピッタリ。以下、△同玉▲7五銀で詰んでいます。(C図)

 

解答図に戻ります。

上部脱出

後手は、△7八竜とは指せないことが分かりました。しかし、ここで△8四銀と指しても、▲5二桂成△7三玉▲5五玉で先手勝勢です。(第5図)

 

上部脱出

今度は第2図と違って玉が広いので、逃げ切って勝つというプランを採ることができます。

第5図は上部脱出が確定しているので、先手勝勢でしょう。

 

やはり、玉は広い方向へ逃がすことが、基本的な考え方です。肝に銘じておきたいものですね。

 

毎日次の一手 (2018.11.20)

 

それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!

 

毎日次の一手

難易度
(3.0)

目的: 優位を維持する。

 

ヒント: 飛車を追い返せる態勢を作ってください。

 

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!

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