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毎日次の一手(2018.12.7)

毎日次の一手(2018.12.7)

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻め」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なので当然、ミスはございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。勝勢に持ち込むことが目的でしたね。

 

毎日次の一手(2018.12.6)

正解は、▲4一金です!

 

敵の打ちたいところへ打て

金を捨てて、下段におびき寄せる手が正解でした!


解説

 

昨日の問題にも記した通り、自玉が堅固で、かつ4枚の攻めを実現している先手が優勢ですが、しっかり仕留めないと後手に立ち直られてしまいます。

 

毎日次の一手(2018.12.7)

例えば、▲5二金と打つのは着実ですが、△3三銀とかわされると攻め駒が重く、感心しません。(A図)

 

問題図では、4三の地点を狙うことが急所と見抜いた御方は、非常に良い着眼点を持っています。ただ、▲5三金と攻めるのは△4一香が抵抗力の高い受け。以下、▲4二金△同香▲5三金と迫っても、△3一金が粘り強く、一筋縄にはいきません。(第1図)

 

一段金が粘り強い受けだ。

ぱっと見は▲4三銀成△同香▲同角成△2二玉▲4二銀で一手一手の寄りに思えますが、△3二金が素晴らしい凌ぎで、先手が勝つのは容易ではないのです。(第2図)

 

攻め駒が渋滞しており、寄せにくい。

馬を逃げるようでは寄せが遠のきますが、▲3二同馬△同玉と切り飛ばしても、有効な攻めが見えないですね。先手は少しでも攻めが緩むと、△2五桂(次に△4九竜▲同銀△3六桂からのトン死狙い)という反撃が強烈です。

この変化は、4二の銀や5三の金が後手玉に近づきにくいので、寄せが難しいのです。

 

改めて、問題図に戻ります。

毎日次の一手(2018.12.7)

A図第2図の失敗例に共通していることは、先手の攻め駒が渋滞していることです。4枚の攻めと言えども、それらの駒が満足に働かないようでは、本末転倒です。

つまり、問題図では攻め駒の渋滞を避ける攻めが求められており、それが▲4一金なのです!(解答図)

 

攻め駒の渋滞を避ける

角の利きを通していることが、この手の利点です。(1)△3三銀には▲4三角成と出来ますね。

よって、(2)△4一同玉はやむを得ませんが、▲5二金△3二玉▲4二金△同玉▲4三角成△3一玉▲3二銀△2二玉▲2一銀成と肉薄します。(第3図)

 

渋滞を避けることに成功

長手順ですが王手の連続なので、あまり変化できる余地がありません。今までと違い、流れるような手順で後手玉を追い詰めているような印象を受けませんか?

 

ここで△1三玉は▲2五桂が痛いので、△1二玉は致し方ないですが、それでも▲2五桂と打つのが厳しい一手です。(第4図)

 

渋滞を避けることによって、効果的な寄せを展開

これは詰めろではありませんが、後手が駒を渡せない状況にすることで、自玉を寄りつかないようにした意味があります。

ここで△2四桂と指せば、一回は詰めろが入りますが、▲4七金で後続は途絶えます。対して、後手玉には▲3二馬や▲3三桂成といった確実な攻めがあるので、受けは利きません。

 

以上の理由により、第4図は先手勝勢と言えるでしょう。

 

▲4一金は強引な攻め方ではありますが、後手に△4一香などで駒を埋める受けを封じていることが自慢です。なので、立派に成立しているんですね。

 

 

毎日次の一手 (2018.12.7)

 

それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!

 

毎日次の一手(2018.12.7)

難易度
(2.5)

目的: 良さを求める。

 

ヒント: 後手に「ある手」を指されると、先手は都合が悪いですね。

 

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!

 

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