どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻め」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なので当然、ミスはございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。
竜を逃げずに歩を打ち捨てて、踏み込んでいく手が正解でした！
解説
問題図で先手は、駒得の上、竜を作る戦果を上げています。しかし、自陣も左辺が食い破られているので、油断はできません。
何はともあれ、竜取りをどう対処するかを考えなければいけません。自然な手は（１）▲２五竜や（２）▲２九竜ですが、
（１）には△３三桂。
（２）には△２八歩▲同竜△２七歩▲同竜△３五桂が厄介です。（第１図）
竜が縦に移動すると△６七とが厳しいので、▲３八竜と逃げるくらいですが、△４七桂成▲同竜△１四歩で駒得を主張されると、先手は思わしくないでしょう。（Ａ図）
改めて、問題図に戻ります。
このように、ここで先手は手番を渡してしまうと、後手に反撃を許してしまいます。
つまり、問題図では相手に攻めるターンを与えない手が求められており、それが▲４四歩なのです！（解答図）
もし、これを△４四同歩ならば、▲４三銀で決まります。
よって、△２三金と竜を取るよりないところですが、▲４三歩成で上から押さえる寄せの形を築くことが出来ました。（第２図）
△２二玉と早逃げしても、▲２四歩で一手一手です。
後手は△６七と▲同金△同銀成▲同玉で強引に金を入手して、△３二金と埋める手が最も頑張れますが、▲４四金と繋げておけば問題ないでしょう。（第３図）
代えて▲３二と△同玉と進めても悪くはありませんが、このように盤上に攻め駒を残しながら敵玉に迫るほうが、相手に受ける空間を与えないので勝ります。
次は▲３二と△同玉▲４三銀や、▲２四歩、角取りなど、様々な攻め筋があるので、後手は受けに窮しています。また、先手玉は右辺が広いので、寄り筋はありません。
以上の理由により、第３図は先手優勢と言えるでしょう。
問題図は、竜を撤退すると後手玉が安全になってしまうので、竜を逃げずに後手玉へ迫る手が必要な場面でした。ゆえに、▲４四歩が適切な攻めになる訳ですね。
毎日次の一手 （2018.12.12）
それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!
目的： 優位を維持する。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに！
