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毎日次の一手(2019.4.20)

毎日次の一手

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「悪手探し」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。問題に齟齬がないように注意しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。形勢の悪化を防ぐことが目的でしたね。

 

悪手探し

選択肢

(A)▲4八飛
(B)▲4八金
(C)▲4七歩
(D)▲5九歩

(A)と(C)と(D)です!

 

悪手探し

 

悪手探し

 

悪手探し

▲4八飛と▲4七歩と▲5九歩が悪手でした。


解説

 

まずは、何故これらの手が悪手なのかを説明します。

 

悪手探し

(A)の▲4八飛は、強気に飛車交換を挑んだものですが、△同飛成▲同金△2八飛で駒損してしまうので不利に陥ります。(第1図)

 

悪手探し

後手は易々と相手の桂香を回収することが出来ますが、先手は飛車の有効な使い道が見当たらないので、これでは明らかに非勢ですね。

 

また、(D)の▲5九歩も△4九飛成▲4八飛△同竜▲同金△2八飛と進められると第1図と類似しているので、先手不利と言えるでしょう。(A図)

 

最後に、問題図から(C)の▲4七歩を解説します。これは至って普通の受け方ではあるのですが……。(第2図)

 

ここで飛車を縦に移動してくれれば良いのですが、後手は当然△3六飛と歩を取ってきます。以下、▲3七歩△3五飛までは必然ですが、その局面は先手がやり損なっているのです。(第2図)

 

悪手探し

次に△2五飛とぶつけられる手が分かっていても阻止できません。△2五飛に▲2六歩と辛抱すれば飛車交換は避けれますが、先手は歩損の上、飛車の効率が悪くなってしまうので、作戦負けなのは火を見るよりも明らかです。

 

話を整理すると、▲4八飛や▲5九歩では飛車交換になってしまい、▲4七歩では歩の消耗が激しい。ゆえに、これらの手は悪手なのです。

 


他の手について

 

上記の失敗例を踏まえると、先手は飛車交換を回避しながら持ち歩を節制する手が求められています。(C)の▲4八金が、その条件に合致する一手になります。(第3図)

 

これに対して△4一飛と引くのは▲3七桂が強気な応接。後手の銀を4五に進出させなければ、先手は4筋を収めることが期待できます。(B図)

 

なので、▲4八金には△3六飛で歩を取るほうが勝りますが、▲3七金△3五飛▲6八角△2五飛▲2六金△4五飛▲4六歩で相手の飛車を追い払ってしまえば満足の行く局面を作ることが出来ます。(第4図)

 

金を繰り出すことで、持ち歩の消費を抑えることを実現していることが分かりますね。

このあとは▲8八銀→▲7九金と穴熊を完成させる手が楽しみです。第4図は囲いの優位性の分だけ、先手が勝ちやすい将棋と言えるでしょう。

 

問題図では金の圧力で飛車交換を拒否することが急所でした。▲4八飛や▲4七歩や▲5九歩はその条件を満たしていないので、悪手になってしまうという訳ですね。

 

 

毎日次の一手 (2019.4.20)

 

冒頭に記したように、今月のテーマは「悪手探し」です。ルールは、以下の通りです。

4つの選択肢の中に、悪手が少なくとも一つ含まれております。それを見つけ出してください。(悪手の数が一つとは限りません)

 

ちなみに、選択肢の全てが悪手ということはありません。つまり、悪手の数は1~3ということになりますね。悪手を見抜いて、局面を有利な方向へ導いてください。

 

それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!

 

悪手探し

選択肢

(A)▲4七銀
(B)▲6六銀
(C)▲2二歩
(D)▲7四歩

難易度
(3.5)

目的: 形勢の悪化を防ぐ。

 

ヒント: 自陣に嫌味が残らないようにしましょう。

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!



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