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毎日次の一手(2019.9.6)

毎日次の一手

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。

 

正解は、▲5五角です!

 

飛車取りに構わず、角を打つ手が正解でした!


解説

 

問題図は6五の飛と3四の桂が両方とも当たりになっているので先手は忙しい局面ですが、貴重な手番を活かしてこの難局を打破したいところです。

 

平凡に▲6四同飛で問題なければ話は早いですね。しかし、これは素朴に△6九角成と迫られる手がなかなか厄介なのです。(第1図)

 

これは△8六金からの詰めろになってます。先手は▲9八玉と早逃げするのが候補手ですが、△8六銀と進軍されるとまた詰めろが来るので容易ではありません。(A図)

 

他に、問題図から▲3五飛も考えられます。もし、後手が△6七角成で金を取ってきたら▲2二角と放り込んで後手玉を即詰みに討ち取ることが出来ます。(B図)

しかし、そうは問屋が卸しません。▲3五飛には△9六銀が素晴らしい返し技で、先手はぎゃふんと言わされる羽目になります。(第2図)

 

▲同玉は必然ですが、それから△3四銀▲同飛△3三歩と進めれば後手は自玉を安全にすることが出来ます。歩の合駒を用意するために、後手は9六の歩をむしり取ったという訳なのですね。(第3図)

 

次の一手

先手は飛車を逃げずに後手玉を寄せ切れれば良いのですが、生憎そのような手段はありません。かと言って、ここで▲6四飛では△8五桂と打たれて必死がかかってしまいます。つまり、第2図は先手敗勢です。

 

改めて、問題図に戻ります。

上記の失敗例から読み取れるように、先手は3四の桂に紐を付けるプランでは、どうも上手くいきません。

したがって、問題図ではあの桂を取られても後手玉を寄せ切れる状況に持ち込める手が求められており、それが▲5五角なのです!(解答図)

 

次の一手

この手は▲2二銀△3二玉▲3三角成以下の詰めろなので、後手は飛車を取る余裕はありません。

気になるのは△3四銀で桂を取られる手ですが、▲2二銀△4二玉に▲8五飛が絶好の一手で、先手は棋勢を掌握することが出来ます。(第4図)

 

次の一手

後手は8四の銀が盤上から消えると先手玉を捕まえられなくなります。しかし、△8五同銀では▲3三銀打△5一玉▲8一飛で王手銀取りが掛かるので、この変化は先手勝勢ですね。

 

改めて、解答図に戻ります。

次の一手

このように、後手は▲2二銀が入ってしまうと自玉の危険度が一気に増してしまうので芳しくないことが分かりました。

そうなると、ここでは△4四歩が妥当な対応になりますが、それから▲6四飛と手を戻すのが賢明な判断になります。以下、△6九角成には▲9八玉と引いておきましょう。(第5図)

 

次の一手

ここで△8六銀と指されるとA図と類似していますが、今度は▲7七金△同銀成▲同角という受け方が発生していることが、先程との大きな違いです。

 

5五の角が受けに利いている分、先手玉は守備力が高まっており、詰めろが続きません。対して、後手玉には▲2二歩という着実な攻めが残っているので、先手に楽しみが多い局面です。という訳で、第5図は先手が優位に立っていると言えるでしょう。

 

問題図では、自玉の耐久性を高めてから飛車取りを解除することが急所でした。ゆえに、▲5五角が最適な一手になるという訳ですね。

 

 

毎日次の一手 (2019.9.6)

 

それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻防手」がテーマです。Let’s challenge!!

 

次の一手

難易度
(4.0)

目的: 優位を維持する。

 

ヒント: 後手の生命線となっている駒を狙いに行きましょう。

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!



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