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【定跡講座】角換わりを指しこなそう! ~第1章~ ▲4八金・▲2九飛型の基礎(5)

どうも、あらきっぺです。

 

このシリーズを長らく放置していたので、今年はしっかり筆を進めようかと思います。月に一、二度は更新していけたらなぁという感じですね。

それでは、本題に入りましょう。

なお、前回の内容はこちらをご覧ください。
【定跡講座】角換わりを指しこなそう! ~第1章~ ▲4八金・▲2九飛型の基礎(4)


定跡講座 角換わり

 

今までの講座では、主にこの局面をテーマに検討を進めていました。(KR 基本図)

 

角換わり

この局面は、先手だけKnightRemain(以降はKRと表記)の形を作っているので、すでに満足とも言えるですが、まだ具体的な戦果を上げた訳ではないので、ここからの戦い方はきちんと理解しておく必要があります。

 

なお、KnightRemain(ナイト・リメイン)についての詳しい説明は、こちらをご覧ください。 【定跡講座】角換わりを指しこなそう! ~第1章~ ▲4八金・▲2九飛型の基礎(1)

 

さて。ここまでは(1)△4二金右(2)△4三銀(3)△6五歩といった手を解説しました。これらの手は守りを固める方針なのですが、先手は正しく攻めれば攻略することが可能でしたね。

 

そこで、今回は△7五歩(青字は主要手順の指し手)と後手が攻め掛かってくる手を検討していきましょう。

 

KR 基本図からの攻防(4)
VS △7五歩

 

角換わり

この手は今までとは違い、攻めを重視した手なので、先手は応対に神経を使わなければいけません。

平凡な手は、▲7五同歩です。以下、△6五桂▲6八銀△8六歩▲同歩△9五歩▲同歩△8六飛▲8七歩△8一飛が一例ですね。(A図)

 

これで面倒を見る方針も、あるにはあるのですが、こういった受け身の指し方は、▲7九玉型の良さが活きにくい懸念があります。つまり、▲6八玉型と比較すると、自玉が後手の攻めに近いので、マイナスに作用する可能性が高いのです。

 

△7五歩と突かれた局面に戻ります。(第49図)

角換わり

では、▲7九玉型の良さとは一体、何なのでしょうか? それは、3・4筋から動いていったときに反動が弱いこと。すなわち、攻撃に特化した指し方ができるということです。

それを踏まえると、▲7五同歩ではない手を指すほうが▲7九玉型の特性を活かしています。ここでは、▲6六角と打つ手を推奨します。(第50図)

 

角換わり

部分的には、第23図でも登場した受け方ですね。

△7五歩の突き捨てに対しては、素直に▲同歩と取るよりも、▲6六角から歩を刈り取ってしまうほうが自陣に傷が付きにくいのでおススメです。

 

何はともあれ、後手は銀取りを受ける必要があります。最も堅い受けは△4三銀ですが、その場合は▲7五歩と手を戻すのが好判断です。(第51図)

 

角換わり

△6五歩と突かれると角は詰んでいますが、▲4四角△同銀▲7四歩で駒得になります。

よって、後手は△6五桂と跳ねますが、▲7六銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七金△8一飛▲8六歩と丁寧に応接します。(第52図)

 

一見、形が乱れて思わしくないようですが、これで後手の攻めを封じることが出来ています。▲8七金と上がった形は、△7七歩の叩きを未然にかわしているので、そこまで悪い配置ではないのです。

次に先手は、▲7四歩や▲3五歩が楽しみですが、後手はプラスになる手が見えにくく、これは先手が上手く立ち回っています。

 

ポイント
後手が△4三銀と引いた場合は、攻めを催促する態度を取ると効果的です。

 

▲6六角と打った局面に戻ります。(第50図)

角換わり

という訳で、どうも後手は攻撃性のある受けが求められているようです。ここでは△2二角が強敵ですね。以下、▲7五角△6三金で7五の角を圧迫していきます。

先手は角が狭いのですが、慌てず騒がず▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛で一歩交換しておきましょう。持ち歩の数を、二枚にしておくことが大事です。(第53図)

 

さて。ここで後手には、

(1)△7四歩
(2)△6五歩
(3)△6五桂

という三つの候補手があります。順に検討していきましょう。


角を取られることは、気にしない

 

まず、(1)△7四歩は、単刀直入に先手の角を取りに行く手です。これには▲6六角と引いて、後手の狙いに乗りましょう。△6五歩で角が捕まっていますが、▲4四角△同角に、▲3五歩が期待の一着です。(第54図)

 

毎度、お馴染みの[KnightRemain+▲3五歩]のコンボですね。この攻めがあるので、先手は角銀交換の駒損を甘受しても大丈夫なのです。

これを△同歩と応じると、▲3三歩△同桂▲3四歩が痛烈です。二枚目の歩を入手することで、この攻め筋が生じていることが大きいですね。(B図)

 

改めて、第54図に戻ります。

後手は△7五歩▲同歩で嫌味を付けてから△3五角が一番、良い対応ですが、▲3三歩△同桂▲同桂成△同金▲4五桂△同銀▲同歩で先手良しです。(第55図)

 

一発、△7六歩とは打てますが、▲6八銀と引けば、後続がありません。後手は桂を渡すと▲2五桂が厳しいので、△7七桂のような攻め方ができないことが歯がゆいですね。

第55図は、彼我の玉型の安定感が違うので、先手が指しやすい局面です。

 

第53図に戻ります。

後手は6六に角を引かせると芳しくなかったようです。(2)△6五歩は、それを阻止することで、角をもっと良い条件で取りに行く欲張った手です。

これに対しても、やはり例のコンボを使いましょう。そう、▲3五歩ですね。(第56図)

 

△同銀は、▲5三桂成。△同歩は、▲3三歩△同桂▲3四歩があります。

ゆえに、後手は△7四歩▲9七角△9五歩で角をいじめますが、▲同歩△同香▲3四歩が堂々とした応接です。(第57図)

 

角香交換になったとしても、▲3三香と打ち込む弾が手に入るので、むしろ先手にとっては好都合なのです。とは言え、ここで△9七香成が指せないようでは、後手は今までの指し手が徒労に終わってしまいますね。

後手の攻めよりも、3筋を取り込んだ先手の攻めのほうが厳しいので、これも先手良しです。

 

あらためて、第53図に戻ります。

このように、後手は7五の角を取りに行っても、大きな戦果を得ることができません。また、これらの変化は△6五歩を突くことで桂を使えなくしており、結果、先手陣が攻めにくくなっています。

したがって、ここでは(3)△6五桂で攻め合うほうがベターですね。これが先手にとって、最も嫌な手です。(第58図)

 

銀取りですが、

(1)▲8八銀では壁ですし、
(2)▲6八銀は、△4五銀直。
(3)▲6六銀は、△7四歩▲9七角△9五歩が嫌味。

という訳で、味の良い逃げ場が見当たりません。

適切な受けが無い場合は攻めに転ずることが、将棋の鉄則です。ここでも▲3五歩と突く手が良い攻め方ですね。(第59図)

 

ポイント
歩を二枚、持ったら[KnightRemain+▲3五歩]のコンボを実行しよう!

 

これを△同銀と取ると、▲6五銀と桂を食いちぎる手が鋭い攻めです。以下、△同銀▲3三歩△同桂▲同桂成△同角▲4五桂とラッシュを掛けます。(C図)

 

後手は△4四角と逃げるくらいですが、▲3三歩△2二金▲5六桂△5五角▲6六銀で、強引に駒を入手すれば先手優勢ですね。(D図)

 

 

▲3五歩と突いた局面に戻ります。

先程の変化を踏まえると、後手は△7七桂成▲同桂で銀を取ってから△3五銀と手を戻す方が勝りますが、同様に▲3三歩と叩きこんでいきましょう。(第60図)

 

△同桂の一手ですが、▲同桂成△同角▲2五桂と畳み掛けていきます。なお、ここで▲4五桂は、△同銀で手番を失うので感心しません。(E図)

▲2五桂には△2四角とかわしますが、▲3三歩△2二金▲4五銀と足を止めずに攻め続けましょう。

D図の変化もそうでしたが、▲3三歩の楔が入ったら、駒をガンガンぶつけることが大事です。(第61図)

 

後手は3二や4三の地点が薄いので、△4三銀打で補強する手が粘りある受けです。しかし、▲5四銀△同歩▲6四角がそれを突き破る豪快な手順で、先手の攻めが繋がります。(第62図)

 

懸案となっていた7五の角が、遂に活用できましたね。△同金▲7三銀と進んだ局面は、玉型の差が大きく、先手が有利と言えるでしょう。

 

KR基本図から△7五歩と仕掛けられても、先手が有利になることが分かりました。

△7五歩の突き捨ては攻めに勢いをつける手なので、素直に応対すると受け身になってしまいます。一方的に攻められる展開に誘導されないように注意しましょう。


今回のまとめ

△7五歩には素直に応じず、▲6六角と打って歩を刈り取ってしまおう。

 

 

・▲6六角を打つと、この角は狭いが、▲4八金・▲2九飛型は角の打ち込みに強いので、角を失うことを恐れずに指すことが大切だ。

 

 

歩を二枚、持ったら[KnightRemain+▲3五歩]のコンボを実行しよう。▲3三歩が入りだせば、先手が極めて勝ちやすい将棋になる。

 

次回は、KR基本図から△6五銀とぶつける変化を解説します。

それでは、また。ご愛読、ありがとうございました!

 



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