どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
・問題は、あらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なので当然、ミスはございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
まずは、昨日の解答を記します。
2018.10.1の解答
緩手のように見えますが、これで次の▲6三成銀を見せる手が、最短の攻めになります。
解説
まず、改めて問題図の形勢判断をしてみましょう。
ここでは先手が優勢です。理由としては、以下の三点が挙げられます。
(1)桂得している。
(2)先手には遊び駒が無い。
(3)後手は玉飛接近の悪形なので、玉型が不安定。
特に、(3)の理由が重要です。
ただ、先手は5七のと金が不気味な存在ですね。これを除去するために、問題図から▲5三歩という手を予想された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、それには△8二飛▲同成銀△5六角が返し技で、先手が非勢に陥ります。(第1図)
次に飛車取りと△6七銀を狙っており、すこぶる厳しい一手ですね。
第1図の局面は、8二の成銀が遊んでいる上に、後手の玉飛接近の悪形を解消されているので、先手は面白くないのです。
また、問題図から▲6三成銀△8二飛▲5七金で、馬を犠牲にと金を払う手は、△5六歩が厄介です。(第2図)
(1)▲5六同金や▲6七金寄には△4七角。(2)▲5八金には△3八角▲2八飛△4九角成で、とにかく先手の飛車をいじめます。後手は馬を作りながら4六の歩を刈り取れば、上部が手厚くなるので粘りが利きますね。
この変化も後手に玉飛接近の悪形を解消されているのが不満です。
要するに、問題図から△8二飛で馬を取られてしまうと、後手の玉型が安定してしまうんですね。これを阻止するための▲9一馬なのです! (解答図)
解答図から△4八とで金を取るのは、▲6三成銀△5八飛成▲6四馬が痛烈です。(第3図)
後手は△5三歩と合駒するくらいですが、▲同成銀でも良いですし、安全策で▲6八金打でも良いでしょう。これは玉型が大差なので先手勝勢ですね。
また、解答図から△7三金でいったん、成銀を取るのはどうでしょう。これには、▲7三同馬△5六角▲5三歩で、先手優勢です。(第4図)
この変化だと、後手はスムーズに5二の飛を活用することができません。なので、▲5三歩で玉飛接近の弱点を突くことができます。
第4図では、次に▲5二歩成△3一玉▲4二金以下のトン氏筋が発生しているので、後手は△6七銀などで銀を渡すことが不可能です。
よって、△5三同銀か△9二飛で辛抱するくらいですが、▲2七飛が冷静な対処で、先手の優位は揺るぎません。先手の飛車は受けに役立っていますが、後手の飛車は相手の目標にされていることが分かりますね。
以上の理由により、解答図の▲9一馬で、先手は優位を維持することができます。
毎日次の一手 (2018.10.2)
それでは、今日の問題です。昨日よりは易しめかと思います。
目的: 優位を維持する。
解答は明日に発表致します。お楽しみに!
前回の問題は▲53歩を選んだので、残念ながら間違っていましたが面白かったです。
今回の回答は▲36香とさせて頂きます。
答えと次の問題も楽しみにしてます。
初っ端から、なかなかの難問を出してしまったもかもしれません(^^;)
▲3六香についての回答は、こちらの記事のコメント欄をご覧ください。