どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。
香を５筋に使う手が正解でした！
解説
問題図は、相手に攻められている上に自玉はそこまで頑丈でもないので、正確な対応が必要な場面です。
この△５六銀を▲同銀と応じるのは△同馬が王手金取りになってしまいますね。なので、▲５五金とかわしておく手は目移りするのではないでしょうか。
ただ、それだと△４七銀成▲同金△５八銀と絡まれたときが面倒です。（第１図）
（１）▲４八金は△３六桂で両取りが掛かってしまいますし、（２）▲３七金は△３五歩が厳しい追撃です。どこかで△７四馬と増援される手も気になりますね。
第１図の局面は問題図と比較すると、守備駒が一枚削られており、受けに回る条件が悪くなっています。これでは失敗と言えるでしょう。
改めて、問題図に戻ります。
このように、「ただ金を逃げるだけ」のような手では囲いが薄くなるので芳しくありません。一手の価値が乏しいのです。
したがって、問題図では守備駒を減らさない対応が求められており、それが▲５九香なのです！（解答図）
金取りを無視しているので△６五銀と取られる手はあるのですが、▲５二香成△同歩▲３三桂成△同金右▲５二竜と攻勢に転じれるので差し支えありません。（第２図）
次は▲２四歩が強烈な攻めになるので、先手の一手勝ちが期待できます。
この変化は、青枠で示したように先手の守備駒が二枚ある状態を維持していることが大きいですね。
改めて、解答図に戻ります。
このような背景があるので、後手は△４七銀成▲同金△５八銀とゴリ押しせざるを得ません。しかし、これは怖い攻めではありませんね。具体的には、▲５八同香△同馬▲４九銀と弾いてしまうのが堅実な応接になります。（第３図）
ここで馬を切るのは時期尚早ですし、△３六桂も▲２七飛で後続がありません。
よって、△７六馬と撤退するのは致し方ありませんが、▲５四銀で駒得を維持しておけば先手の優位は揺るがないでしょう。（第４図）
次は▲７三竜や▲５三銀打といった確実な攻めがあります。また、場合によっては▲２四銀とぶち込んでいく攻め方も面白いですね。対する後手は、攻め駒が不足しているので先手玉に迫る手段がありません。
第４図は銀得に見合う代償が見当たらないので、先手が優勢と判断できます。
問題図では、囲いの守り駒を二枚以上、保っておくことが急所でした。ゆえに、▲５九香が最適な一手になるという訳ですね。
毎日次の一手 （2019.5.22）
それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻防手」がテーマです。Let’s challenge!!
目的： 勝勢に持ち込む。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに！
