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毎日次の一手 (2019.9.11)

毎日次の一手

 

どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。

今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。

 

注意事項

 

・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。

 

・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。

 

「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。

 

昨日の解答

 

それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。

 

▲7四桂

正解は、▲7四桂です!

 

▲7四桂

桂を捨ててコビンをこじ開ける手が正解でした!


解説

 

問題図は先手が駒得しているものの、自玉に危険が迫っているので適切な対処が必要な場面を迎えています。

 

シンプルに▲6九同金で良ければ悩むことは何もないのですが、これは△同竜と取られてしまい、後手の攻めが加速します。(第1図)

 

▲7四桂

(1)▲同玉は、△6七飛成で先手玉は詰んでいます。

(2)▲4八玉は、△5八金▲3九玉△4九金▲同銀△2七銀で、先手は受けが利きません。(A図)

 

このように、問題図から6九の金は取れないことが分かりました。それを踏まえると、▲6四馬で飛車を消しておくのは考えられる手段です。

ただ、これは△6八金▲同玉△6四歩と応じられると芳しくありません。(第2図)

 

なぜなら、この局面は△7九角からの詰めろや△8八竜で合駒請求される手が残っており、後手にターンを握られているからです。

この変化は[△6八金▲同玉]という応酬により、先手は玉が6筋に引っ張り出されたことが痛いですね。

 

 

改めて、問題図に戻ります。

▲7四桂

上記の失敗例から読み取れるように、先手は6八の金が盤上から消えてしまうと、途端に玉型が弱体化してしまいます。

したがって、問題図ではこの駒を盤上に残す手が求められており、それが▲7四桂なのです!(解答図)

 

▲7四桂

これを△同飛なら飛車の利きが6筋から逸れるので、▲6九金が指せるようになります。

また、△7二玉には▲6四馬△6八金▲同玉と進めましょう。今度は後手玉に詰めろが掛かっているので、先手は6四の飛をタダ取りしたような勘定になっています。(B図)

 

よって、▲7四桂には△同歩が最善の対応になりますが、▲8四角が狙いの攻防手です。以下、△7三銀▲6九金で先手は望み通り6八の金を盤上に残すことが出来ました。(第3図)

 

▲7四桂

ここで△6九同竜と取られても、▲同玉△6七飛成▲5九玉で先手玉は不詰め。8四に角を打った効果で5七の地点をケアしていることが先手の自慢ですね。

 

後手はここから△8四銀で角を取るくらいですが、▲6四馬△同歩▲8二飛で両取りを掛ければ先手の攻めは途切れません。(第4図)

 

先手は銀か桂のどちらかが補充できる格好ですし、後手の攻め駒を除外できたので、自玉の安全度を高めることも実現しています。それらの理由により、第4図は先手が優位に立っていると言えるでしょう。

 

 

問題図では、△6八金と指す余裕を与えないことが急所でした。ゆえに、▲7四桂が最適な一手になるという訳ですね。

 

 

毎日次の一手 (2019.9.11)

 

それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻防手」がテーマです。Let’s challenge!!

 

難易度
(2.5)

目的: 優位を維持する。

 

ヒント: 相居飛車の終盤の鉄則と言えば……?

 

解答は明日に発表いたします。お楽しみに!



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