どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻防手」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。勝勢に持ち込むことが目的でしたね。
７三の歩をこじ開けに行く手が正解でした！
解説
問題図で先手は自玉がゼットではありますが、後手に食い付かれているので忙しい局面を迎えています。
受けに回るなら▲６八同銀が考えられますが、これは△同馬が詰めろになるので後手の攻めが加速しています。
他には▲７七歩が候補に挙げられますが、△７九銀成▲同金△同竜▲８九香に△８五銀が冷静沈着な応手で、これも先手は非勢を招いています。（第１図）
この△８五銀は、▲７四桂からのトン死筋を消している意味があります。後手は次に△７八金や△９六歩という狙いが残っており、攻めに困る心配はありません。
第１図で先手は後手玉に詰めろを掛ける手段が見えないので、これでは一手負けが濃厚と言えるでしょう。
改めて、問題図に戻ります。
このように、先手は馬を取っても銀を取っても芳しくない局面に追い込まれてしまいます。
そうなると打つ手なしのようですが、▲７四桂が起死回生の一撃で、先手はピンチを乗り切ることが出来るのです！（解答図）
これに対して△９二玉と逃げるのは、▲９三歩△同桂▲９四歩が詰めろになるので先手勝勢です。（Ａ図）
よって、後手は△７四同歩と応じるよりありませんが、それから▲７七歩で手を戻しましょう。今度は△７九銀成のときに、▲６四角と飛び出せることが先程との大きな違いです。（第２図）
９七にいた角を動かすことによって、９八の香が寄せに加担したことが先手の自慢です。この手を指したいがために、先手は▲７四桂という犠打を放ったのです。
後手は△７三桂打と受けるくらいですが、▲９一角△７一玉で楔を入れてから▲７九金△同竜▲８九香と手を戻すのが好手順。これで先手は体をひっくり返すことに成功しました。（第３図）
先手玉は心許ない囲いですが、この一瞬だけは相当に駒が渡せます。対して、後手玉は▲６三桂△同金▲８二銀という詰めろが残っており、受けても一手一手でしょう。何と言っても、先手玉が実質的なゼットであることが大きいですね。
問題図では、９七の角を移動させて９筋の香の利きを通すことが急所でした。ゆえに、▲７四桂が最適な一手になるという訳ですね。
毎日次の一手 （2019.9.21）
それでは、今日の問題です。冒頭に記したように、今月は「攻防手」がテーマです。Let’s challenge!!
目的： 勝勢に持ち込む。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに！
