最新戦法の事情【居飛車編 春季号】を公開しました。詳細は、ここをタップ!

第40期記念全国アマチュア王将位大会の出場記

第40期記念全国アマチュア王将位大会

どうも、あらきっぺです。

先日、令和5年12月9日(土)~12月10日(日)に東京で開催されました第40期記念全国アマチュア王将位大会に出場いたしました。結果は、 X(旧 Twitter) でもご報告したように、ベスト8で敗戦という形になりました。

今回は、この大会の模様を振り返ってみたいと思います。

大会の模様

アマ王将戦の全国大会に出場するのは、今回が二回目。前回は予選落ちだったので、それを超えることをノルマに、目標はもちろん優勝で、という気持ちで臨みました。

なお、初日は予選と決勝トーナメント二回戦まで行い、二日目は準決勝から決勝まで、というスケジュール。持ち時間は、全て30分30秒です。

対局の模様については、以下のツイートをご参照くださると幸いです。

【予選一回戦 (VS樋田)】

【予選二回戦 (VS浅倉)】

【決勝トーナメント二回戦 (VS中川)】

また、中川戦については、もう少し補足したいと思います。

第40期記念全国アマチュア王将位大会

本局は、ここまでは大きなミスなく指せていましたが、ここで指した☖6二飛は、あまり良くなかったようです。☗6五銀を打たせたのは大きいようでも、この応酬によって、こちらは7七の桂を跳ばれやすい配置になったことが痛いのです。対局中は、それが見抜けていませんでした。

第40期記念全国アマチュア王将位大会

ちなみに、ここでは☖7六銀と打つ手が最善だったようです。これは私も第一感ではあったのですが、☗8五桂☖同銀☗8六歩と進められると、打った銀はそっぽに行ってしまいますし、7八の飛の可動域も広がるので見送ってしまいました。しかし、早い段階で7七の桂を奪っておく方が、相手の攻めを凌ぎやすかったですね。

本譜は下図が示すように、あの桂に気持ちよく跳躍されてしまったので、☖7六銀を逸したことは相当な痛手だっだのだな……と局後に痛感させられました。

第40期記念全国アマチュア王将位大会

また、ここはかなり苦しい状況ではありますが、勝負としては☖9九馬を指さないといけなかったように思います。というのも、この将棋でこちらが逆転できるとすれば、馬を4四に配置して端に殺到するか、馬の力で相手の攻めを切らすかの二つしかなさそうだからです。とにかく、8九の馬を飛車と交換せず、自陣に引き付けないと勝機が見出せなかったですね。

第40期記念全国アマチュア王将位大会

本譜は上図で☖4四銀と打ったのですが、☗5三桂成を防いだところで相手の攻めは切らせませんし、ここに銀を打つと☖9九馬→☖4四馬のルートも消えるので、非常に効率が悪かったです。こうした非効率な手は視野に入らないよう、感覚を磨いていかないといけません。

終局後

という訳で、今回は準決勝まで残れなかったので、初日で終戦となりました。優勝するつもりで参加しているので「ここで終わりか~」という気持ちはありましたが、ノルマを達成できたのは良かったでしょうか。

大会が終わった後は、他の参加者や観戦に来ていた友人達と飲みに行くことに。勝ち残っていれば明日に備えてさっさと寝たいので付き合いませんが、負けたら付き合わない理由が無いですね笑

飲みの場では久々に会えた友人も多く、久々に羽目を外してワイワイ騒ぎました。実を言うと、ほんの少し体調が悪かったのですが、散々笑い転げた効能なのか、ホテルに戻ったら、すっかり元気になっていました。なんだか不思議ですね。飲み代をご馳走してくださったMさん、ありがとうございました。

課題と今後の取り組み

というわけで、今回のアマ王将戦は十分に楽しめたのですが、将棋に関してはきちんと反省しないといけません。序盤と終盤に関しては特に問題なかったですし、タイムマネジメントも悪くはなかったですね。ただ、中盤に関してはミスが多く、改めて自身の課題がよく分かりました。

具体的には、どうも自分は銀の使い方が未熟な節があります。今回の大会で自分が指した悪手は、銀の動きに絡むものが殆どでした。特に、銀を攻めに使う意識が薄い弱点があるようですね。樋田戦の☖8五銀、中川戦の☖7六銀を見送った部分は、それが露骨に出ています。

正直なところ、この弱点は以前から認識はしていたのですが、今一つ解決方法が分かりかねていたことと、他にもっと直すべき問題があったことから、割と放ったらかしにしていたところがありました。ただ、よくよく考えてみれば、将棋において銀を攻めに使うシーンは頻出するので、さすがに改善策を講じないといけません。

ひとまず、今後は対局時において、銀を攻めに使う手の評価を上方修正した方が良さそうです。加えて、銀を受けに使う選択を採る際に、注意深くそれのデメリットを考慮することも意識したいと思います。他には、棋譜並べを行う際に、どういったシチュエーションで銀を攻めに使っているのか、ということに注目するのも良いかもしれませんね。近い将来、ちゃんと銀が使えるようになっていれば良いなぁ。

また、最後になりましたが、今回の大会の主催者である公益社団法人日本将棋連盟様、株式会社囲碁将棋チャンネル様、そして運営に携わってくださった関係者各位に、厚くお礼申し上げます。プレイヤーとして、こうした大会を開いてくださるのは、大いに励みになるものです。お陰様で、とても充実した時間を過ごすことが出来ました。

それでは、また。ご愛読くださり、ありがとうございました!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA