どうも、あらきっぺです。今日も次の一手に取り組んでいきましょう。
今月は、「攻め」をテーマに問題を出題します。
・問題は、主にあらきっぺが指した将棋を基に制作しております。なるべく、答えが一通りになるように局面を編集しておりますが、人間なのでミスがあることもございます。大らかな目でご覧いただけると幸いです。
・問題の難易度としては、主に有段者を対象に想定しております。したがって、級位者の方々には、些か荷が重いかもしれません。ただし、解答及び解説は丁寧に記しておりますので、難しければ解答だけでもご覧ください。
・「ご挨拶」の記事でも記している通り、問題の無断転載は、ご遠慮お願い致します。
目次
昨日の解答
それでは、答え合わせです。優位を維持することが目的でしたね。
銀を捨てて、敵玉を寄せやすくする手が正解でした！
解説
問題図は、自玉がゼットなので、寄せに専念できる状態です。というよりも、寄せに活路を見出すしかないと表現するほうが適切でしょうか。
なぜなら、ここで▲７六銀と手を戻したところで、△７七歩▲同金△６九飛で後手の攻めが加速するからです。
攻めに転じるのであれば、▲６三歩成が普通の手です。けれども、これは詰めろではないので、△７七歩成のときに困っています。（第１図）
ここで（１）▲７一銀と打っても△９三玉で後続がありませんし、（２）▲５五角△７三歩▲７七角で、と金を抜いても、△９七桂と放り込まれて先手敗勢です。（第２図）
後手には豊富に持ち駒があるので、これは支えきれません。
改めて、問題図に戻ります。
このように、後手に一手の余裕を与えてしまうと、△７七歩成が間に合うので先手は勝てません。
つまり、問題図では後手玉に詰めろを続ける必要があり、それを叶える手が▲７一銀なのです！（解答図）
これを△９三玉と逃げると、▲８二角△８四玉▲６二銀不成が詰めろになります。（Ａ図）
よって、△７一同玉と応じるよりないですが、それから▲６三歩成と指せば、後手玉を寄せ切ることができます。（第３図）
ここで△７七歩成だと、▲６二と△８二玉▲７二と以下、後手玉は詰みなので、手抜きは不可能です。（Ｂ図）
したがって、後手は△７二金打と受けるのが一案ですが、▲４四角△５三歩▲６二と△同玉▲６四銀と詰めろの連続で迫れば、後手玉は一手一手の寄りです。（第４図）
手順中、▲４四角を打っておくのが抜け目の無いところで、これにより自玉を安全にしたり、３一の馬を封じる意味があります。
第４図は、次に▲５三成銀からの詰めろですし、他にも▲６三歩や▲６三金など、厳しい攻めがたくさんあります。加えて、先手玉は安泰なので、先手勝勢と言えるでしょう。
問題図から、単に▲６三歩成では、△９三玉と逃げられる余地を残してしまいます。ゆえに、先に▲７一銀を捨てることで、後手の応手を△７一同玉に限定させておくことが大事だったという訳ですね。
毎日次の一手 （2018.12.26）
それでは、今日の問題です。Let’s challenge!!
目的： 優位を維持する。
解答は明日に発表いたします。お楽しみに！
