どうも、あらきっぺです。先日の寒波で、拙宅の周りはずいぶんと雪が積もりました。子どもの頃は雪が降るとテンションが上がったものですが、大人になると雪の評価値はずいぶんと下がるものですね笑
タイトルに記載している通り、相居飛車の将棋から最新戦法の事情を分析したいと思います。
前回の内容は、こちらからどうぞ。
最新戦法の事情・居飛車編(2022年8・9・10月合併号)
・調査対象の将棋は、対象期間のプロの公式戦から(男性棋戦のみ)。棋譜はネット上や棋譜中継アプリにて公開されているものから収集。全ての公式戦の棋譜を見ているわけではありません。ご了承ください。
・記事の内容は、プロの公式戦の棋譜を参考にしておりますが、それを元にして筆者独自の研究内容も含まれております。記事内容の全てが棋譜の引用という訳ではありません。
・記事中に記載している出現率は、小数点第二位を四捨五入した数字になります。
・戦法や局面に対する評価や判断は、筆者の独断と偏見が多分に混じっております。当記事の内容を参考にして頂けるのは執筆者としては光栄ですが、妄信し過ぎないことを推奨致します。
目次
最新戦法の事情 居飛車編
(2022.10/1~12/31)
調査対象局は291局。それでは、戦型ごとに見て行きましょう。
角換わり
先手が良さを求めやすい
93局出現。出現率は、前回の期間から24.1%→32.0%と大いに上昇しました。現環境の相居飛車におけるトップメタに君臨しています。
これほどまでに角換わりが増えた要因の一つとして、スライド形が先手良しという見解になったことが挙げられます。具体的には、▲4五桂と跳ねていく仕掛けの評価がうなぎ登りですね。
なお、これが先手良しである理由については、以下の記事をご参照頂けますと幸いです。
【スライド形の定跡が先手良しである理由】
という訳で、現環境の先手は、これを目指すことを念頭に置いて駒組みを進めています。
ただし、ここで一つ問題があります。というのも、この形は普通に指すと誘導することが出来ません。なぜなら、上図の局面はお互いが手損することなく進めると到達しないからです。
よって、先手はデフォルトの状態から一手ズラすことで、スライド形を目指すことになります。その具体案が、基本形から▲7九玉→▲8八玉と囲わず、あえて▲6九玉と指す手法ですね。これで手番を調整することで、スライド形を目指すという訳です。
ここで後手が自然に△5四銀と指すと、▲7九玉△5二玉▲8八玉△4二玉▲4五桂と進めます。それは上記の先手が誘導したい局面になっていますね。▲6九玉→▲7九玉と意図的に手損することにより、手番を調整できたことが分かります。
後手が▲6九玉の手番調整に対応するためには、[△4二玉⇆△5二玉]のような二拍子のパスではなく、三拍子のパスが必要です。
案の一つに、△4一玉▲7九玉△3一玉と待機するのが一策です。こうすれば帳尻が合うので、後手はすぐには例の局面には誘導されません。
けれども、これで一件落着とはなりません。そこから▲2七飛と浮かれると、どうも後手は待ち方が難しいのです。(第1図)
後手は△4二玉⇆△3一玉を繰り返すのが、最も隙が少ないパスです。しかし、そう指すと▲2八飛→▲2九飛で三拍子のパスを使われ、手番がズレてしまいますね。そうなると、スライド形になるので面白くありません。
このように、先手は玉の移動だけでなく、飛車の移動でも手番を調整できる武器があるのです。それが大きく、パス合戦になると先手に軍配が上がることになります。
後手は動きを見せるなら△5四銀と上がって△6五歩の仕掛けを狙うのが一策です。ただ、銀を上がると桂頭に隙が生じるので、▲4五桂の仕掛けを誘発します。そういった背景があるので、後手は都合よく待つ手が難しいですね。ゆえに、この局面は先手が組み勝っていると考えられます。
現環境の角換わりは、このスライド形の将棋で先手の旗色が良いと見られています。そして、それに誘導する手段も着々と整いつつあります。後手は上図の局面が問題の根幹なので、これの打開策を見出すことが必須だと言えるでしょう。
矢倉
拮抗している
38局出現。決して多い訳ではありませんが、安定して指されている戦型です。スペシャリストや研究勝負を好まないプレイヤーが選んでいる傾向が強いですね。
後手は、25局が令和急戦矢倉を採用しており、この作戦が一番人気。現環境の矢倉はこの戦法との戦いであり、ここ三年ほどは、ずっとそんな調子です。
先手は令和急戦矢倉に対して、[▲6八角・▲3七銀型]の配置を志向するのが最もポピュラーな対策です。角の力で△6五桂の速攻を牽制し、右銀を早めに繰り出す手を見せることで、先攻の姿勢を取ることが出来ることがこの構想の自慢です。耐久性理論と即効性理論をミックスさせた布陣ですね。
これに対して後手の指し方は、以下の三通りに分かれます。
今回の期間では、(B)△6五歩位取り型と(C)雁木移行型で活発な動きがありました。ゆえに、この二つを取り上げたいと思います。
なお、(A)中住まい型の詳細は、以下の記事をご参照くださると幸いです。
それでは、まず(b)△6五歩位取り型を見ていきましょう。
この後手の構想は、6筋の位を取ることで△6四角と上がる手を作り、先手の攻めを牽制することが目的の一つです。加えて、先手陣の進展性を奪うことで作戦勝ちを狙うことも長期的な目標ですね。楽しみを後に取っておく受け重視の指し方だと言えるでしょう。
逆に言うと、先手は局面の流れを速くして、急戦調の将棋にするのが対処法の一つ。そうなると、▲4六銀→▲3五歩で先攻を目指すのが一策ですね。そして、それで形勢が悪くなる訳ではありません。詳細は、以下の記事をご覧くださると幸いです。
【△6五歩位取り型 VS ▲4六銀の攻防】
ただ、▲4六銀型の将棋は、100%△6四角を指されてしまうことがネックではあります。そこで、先手はより良さを求めた指し方にチャレンジする動きが出ています。それが▲2六銀ですね。(第2図)
これは、角の可動域を減らさないことで△6四角を封じる意図があります。すなわち、後手が△6五歩を突いてきたら、すかさず▲4六角と上がります。このラインに角を先着できることが▲2六銀と上がった恩恵ですね。
このように、早繰り銀ではなく、あえて棒銀を選ぶことで先手は相手の理想を阻むことが出来ます。この工夫は面白く、先手としては採用してみる価値は大いにあると言えるでしょう。
続いて、ここからは(c)雁木移行型の将棋を解説したいと思います。この場合、後手は△5四歩▲6九玉△5二金▲5六歩△4一玉と組むことになりますね。
令和急戦矢倉の特徴は△6三銀型に構えることですが、この雁木移行型は△6二銀型を維持して駒組みを進めています。これは、雁木において△6三銀という一手は必ずしも優先度の高い手ではないので、それを保留しておく方が手広いという考えから、こうした組み方を行っています。
反面、早めに居玉を解消するので、△6五歩型のように右玉にシフトする含みは消えます。そのことから、雁木移行型は攻撃的な作戦だと言えるでしょう。
先手は△6五歩位取り型のときと同じく、▲3七銀で攻める準備を整えるのが自然ですね。また、囲いもまだ中途半端な状態なので、ある程度は発展させる必要があります。
ただ、そのとき注意しなければならないことは、安易に▲6六歩を突かないこと。この手を指すと6筋に争点を与え、後手の先攻を許してしまうので先手は芳しくない将棋になります。詳細は、以下の記事をご参照くださいませ。
【先手が▲6六歩を突くと危ない理由】
先手は6筋の歩を突かない形で駒組みを進め、以下の組み上がりを目指すのが良い指し方となります。(第3図)
このように、2筋の歩を交換してから▲3五歩と突っ掛けるのが効率の良い仕掛けとなります。△同歩には▲2六銀から銀をスムーズに進軍することが出来ますね。
第3図は後手も十分な形に組めているので形勢は難解ですが、先手は▲6七歩型を維持することで受け身にならず、同時に力を溜めてから攻めに転じることで仕掛けが空転することなく戦うことが出来ています。何より、この局面は先攻することが出来ているので、先手不満なしと見たい印象ですね。
それでは、話をまとます。令和急戦矢倉には、[▲6八角・▲3七銀型]で対抗するのが最も安定感があります。後手には複数のプランがありますが、先手は争点を与えないようにして戦えば、十分に対抗することが可能です。どんな展開になっても、▲6七歩型を維持して駒組みを進めることが鉄則だと言えるでしょう。
後手は攻めるなら雁木移行型。受けるなら△6五歩位取り型。攻守のバランスを重視するなら中住まい型を選ぶことになります。現環境はどれを選んでも良い勝負であり、捻じり合いを好むプレイヤーには、うってつけのバトルフィールドという印象ですね。
相掛かり
△3四歩優先型が優秀
51局出現。出現率は33.7%→17.5%と暴落しました。ここ数ヶ月、相掛かりは安定して30%以上の出現率を誇っていたので、これは目を引く数字ですね。
相掛かりの支持が下がった要因ですが、筆者は二つあると見ています。一つは角換わりや矢倉の株が上がっていること。もう一つは、以前よりも相掛かりでリードを奪うことが難しくなったこと。これらの要素が、出現率の低下に繋がったように感じますね。
なお、現環境の相掛かりは▲9六歩優先型が主流であり、これが最強の指し方だと見られています。後手の指し方は、基本的には△1四歩、△9四歩、△3四歩、△5二玉の四種類。ちなみに、内訳は以下の通りです。
△1四歩→7局
△9四歩→8局
△3四歩→10局
△5二玉→6局
このように、現環境では対策が分散していますね。ただ、筆者は中でも△3四歩に手強い印象を持っています。
後手が△3四歩を選んだ場合、以下の局面に進むことが多いですね。
これに対して先手には複数のプランがありますが、現環境では中住まいに構える指し方が最も支持を得ている印象を受けます。先手は、以下の図のような組み上がりになることが理想の一つですね。(仮想図)
こうしたミラーゲームになると、後手は△4二玉型という配置がベストとは言い切れません。つまり、△5二玉型の方が左右のどちらにも移動しやすいので、取れる戦術の幅が広いですね。また、4二に玉がいる限り、△4二銀と活用する含みが無いこともネック。先手の▲5八玉型の方がバランスが良い配置なのです。
一応、後手はどこかで△5二玉と寄って先手陣と同じ構えを作っておけば、そう簡単に大崩れすることはありません。ただ、先手としては無条件で一手得になることが期待できるので、これは作戦勝ちになりやすい将棋と言えます。その恩恵が美味しいので、先手は中住まいに構える指し方の支持が高いのですね。
よって、後手はミラーゲームを回避するべく、こうなる前に工夫を凝らすことになります。(第4図)
具体案として、早期に△1四歩と突く手が挙げられます。この手の趣旨を述べると、▲1六歩を受けてきたら急戦を目指し、無視されたら端の位を取って持久戦を目指す狙いがあります。先手の▲9六歩同様、後手も後出しジャンケンを使おうとしている訳ですね。
この△1四歩は面白い工夫で、後手の有力策だと感じています。この指し方のより詳しい解説が気になる方は、豪華版の記事をご参照頂ければ幸いです。
【後手の新工夫 △1四歩の解説】
雁木
打診を利用する
36局出現。出現率は10.4%→12.4%と、やや上昇。先後の比率は1:2の割合となっています。ここ最近は、先手番で採用されるケースが増えている印象がありますね。背景には、研究勝負になりにくいので自分の土俵に持ち込みやすいことや、相雁木の将棋で定跡化が進み打開する道筋が増えたことが要因でしょうか。
まずは、後手雁木の話から解説を進めます。
後手で確実に雁木を指すのであれば、2手目△3四歩を経由することになります。ただし、この指し方は先手に急戦策に手を焼いてるのが実情。中でも、以下の指し方が現環境で最強と見られている作戦ですね。(参考図)
このように、▲7八玉型に組んで▲3五歩と突っ掛けるのが優秀な急戦策です。この局面になってしまえば、すでに先手が面白いですね。その上、この形は相当に再現性が高いことも先手にとって嬉しい要素です。
なお、この作戦の詳しい解説は、以下の記事をご覧くださると幸いです。
最新戦法の事情・居飛車編(2022年2・3月合併号) 豪華版
そうした事情があるので、後手は2手目△3四歩から雁木に組む場合、序盤で一工夫を凝らす必要があります。今回は、そのアイデアを紹介しましょう。(第5図)
後手としては、このように早い段階で9筋の端歩を打診するのが一案です。
この段階では、まだ振り飛車の余地が残っているので先手も端歩を詰めさせるかどうかは悩ましいところがあります。対抗形になった際、昨今では端歩突き穴熊に組むことが居飛車の理想の一つ。そうした理由から、この端歩の打診は▲9六歩と受けるプレイヤーが多数派ではありますね。
しかし、このやり取りが入ると、後手は雁木が採用しやすくなるのです。(第6図)
端歩の突き合いが入った場合、後手は△6一金型のまま銀を繰り出すのが面白い指し方です。これが9筋の交換を最も活かす駒組みですね。守りの手を必要最小限に止めることで、攻めるスピードを速くする狙いがあります。
なお、こうして△5二金と上がる手を省いて攻めてしまうと、雁木は守りの耐性が不十分なので先手の攻めに耐え切れない懸念はあります。しかし、9筋の交換が入っていると居玉の安定感が向上するので、アグレッシブに攻め合う態度が取れるのですね。
具体的には△6四銀→△7五歩と攻めて行ったとき、▲9五角の筋が無いことが後手の強み。その恩恵があるので、第6図は後手も十分に戦える将棋です。
このように、9筋を突き合って雁木を目指せば、最も厄介な早繰り銀系の急戦策を牽制できることが分かります。後手雁木にとっては、魅力的な作戦だと言えるでしょう。
横歩取り
新しい△3三桂戦法
32局出現。出現率は前回の期間から4%ほど上昇し、11.0%となりました。この三カ月でかなり増加していることが窺えます。
横歩取りは△3三角戦法が最もポピュラーな作戦ですが、これには青野流が難敵。そこで、この頃の後手は△3三角戦法以外の作戦に活路を求めている動きもあります。今回の期間では新たな構想が登場したので、それをテーマに解説を進めたいと思います。
後手が目を着けたのは、△3三桂戦法です。これは古くから指されている戦法ですが、居玉のまま△7二銀と上がるのが目新しい指し方。既存の構想は△6二玉→△7二玉と囲うことが多かったのですが、こうして玉の位置を保留した方が今後の駒組みが手広い意味があります。
さて、ここで先手が無難に指すなら▲3六飛△4二銀▲4八銀でしょう。対して、後手も△8二飛と飛車を引っ込めます。これが大事な一手ですね。(第7図)
後手は次に△8六歩の垂れ歩を狙っています。先手はそれを打たせるプランもありますが、無難に指す流れを継ぐのであれば▲8七歩と打っておく方が自然です。こうすれば、激しいことにはなりません。
ただ、ここに歩を打つと、後手は再び△8四飛と浮いてきます。手損ですが、これが繊細な手順ですね。(第8図)
何だか奇怪な挙動に見えますが、後手は8筋に歩を打たせたことを評価しています。単に△8四飛と引くようでは、次に△8六歩と垂れ歩を打っても▲6六角で跳ね返されてしまうので、▲8七歩を打ってはくれません。一手損を甘受しても8筋に歩を打ってもらえれば、それで満足と見ているのです。
このあと後手は、ヒネリ飛車の要領で駒組みを進めるのが一案ですね。そうした将棋になると、先手の中住まいは堅い囲いとは言えず、先手は玉型の差でビハインドを負うことになります。第8図のような状況になれば、後手不満無しという印象ですね。
横歩取りにおいて△3三桂型と△7二銀型を掛け合わせるのは、ありそうで無かった工夫です。後手は玉の位置を決めないことで、美濃囲いと中住まいを選ぶことが出来ます。それを展開によって使い分けるのが賢い戦い方ですね。8七に歩を打ってもらえれば、美濃に囲うのが有力になります。今後のトレンドになるかどうか、注目ですね。
その他の戦型
対局数は増加している
41局出現。出現率は前回の期間から10.6%→14.1%と増加しています。現代の相居飛車は多くの戦型でかなり深いところまで定跡化が進んでおり、特に角換わりは先手の優位性が活かしやすい戦型です。ゆえに、力戦系の将棋が増えているのは自然と言えば自然でしょうか。
定跡形の将棋が、特に角換わりがどんどん煮詰まって来ると、この傾向はさらに加速するかもしれませんね。
序盤の知識をもっと高めたい! 常に作戦勝ちを狙って戦いたい! という方は、以下の記事をご覧ください。
最新の戦術には興味があるけど、どう指して良いのか分からない。どうしてプロがこういった指し方をするのかを知りたい。そういったお気持ちがある方には、うってつけのコンテンツとなっております。
有料(500円)ではありますが、内容量としてはこの記事の約4倍です。よろしければご覧ください!
今回のまとめと展望
【現環境は、角換わりが最強】
先手目線で話をすると、現環境は角換わりが最強という印象です。これは、角換わりの項目でも述べたように、スライド形に誘導して▲4五桂を跳ぶ勝ちパターンを確立したことが一番の理由になります。
なお、正確には[スライド形=先手良し]という結論が下された訳ではありませんが、他の戦法と比較すると、先手はこれが一番リードを奪いやすいことは確かですね。角換わりの支持が高いのは、そういった背景があります。
また、後手としては角換わりがネックの上に矢倉も侮れない相手なので、2手目△8四歩が些か選びにくい環境になっている節はあります。今回は雁木・横歩取り・その他の戦型が軒並み出現率が上昇しているのですが、それは大いに頷けるものがあります。こうした数字を見ると、やはりプロは流行に敏感ですね。
【僅かな得をシビアに追及する】
昨今の相居飛車は、[角換わり・矢倉・相掛かり・雁木]の四つが主要戦法です。そして、これらは対局数が多いので定跡がパターン化されており、今までにない斬新な作戦は、もはやお目に掛かれません。有力な形は、大体発掘してしまったといったところでしょうか。
それゆえ、現環境では細かい部分で修正を重ね、僅かな得を追求する姿勢が目立ちますね。
例えば、角換わりにおける先手の手番調整は、まさにその典型と言えます。従来は自然に駒組みを進めていたところでしたが、そうした「普通の進行」はかなりのところまで定跡を突き詰めてしまい、先手は良く出来ないことが分かっています。ゆえに、こうした工夫を講じている訳ですね。
また、相掛かりや雁木における端歩の打診も、僅かな得をシビアに求めに行く姿勢が見て取れます。これも打診をしない「普通の進行」では不満なので、早い段階で変化を求めています。
このように、現代の相居飛車の主要戦法は、少しでもポイントを稼ぐために、かなり高度な駆け引きを行うようになっています。裏を返せば、こうした部分を素通りしてしまうと、作戦負けを招いてしまいかねないという訳ですね。今まで以上に序盤がシビアになっている印象ですし、定跡形の将棋を指すからには、求められる知識の量も相当に増えたことをひしひしと感じます。こうした傾向は、今後も続きそうですね。
それでは、また、ご愛読くださり、ありがとうございました!